サウスチャイナモーニングポスト(SCMP)の記事によると、北京は香港との厳しい入境制限を撤廃する最終承認を与え、ワクチン接種完了済みの香港住民による広東省ーマカオ間で隔離なしの往来を年末までに再開する扉を開いた。
同誌によれば、このスキームは12月19日に行われる香港の立法会議員選挙後に開始となり、広東省とマカオが使用している感染者追跡システムに似た互換性のあるを新「香港健康コード」システムが採用される。このシステムで「グリーン」健康コードが表示されている人のみが、国境を越えての往来が許可される。
対象となる者は、データ収集の十分な時間を確保するために、少なくとも旅行の3週間前には香港ですでに使用されている感染リスクを通知するモバイルアプリ「Leave Home Safe(安心出行)」を使用している必要がある。これらのデータによるプライバシー保護への懸念を緩和するため、データは個人が新型コロナ検査に陽性であるか、または濃厚感染者として識別された場合にのみ本土当局に転送されることになっている。
SCMPの記事をよそに、中国本土、香港、マカオの政府からの再開に関する公式の発表はまだないが、香港は9日(木)に新「香港健康コード」システムの登録を本日12月10日(金)に開始することを発表した。これは 「一般の人々がその機能に早く慣れることができるように…そして、本土ーマカオ間の隔離なしの往来が正式に再開となった時に、より柔軟な運営が出来るようにする」のが目的とのこと。
マカオ衛生局は木曜午後の記者会見で、香港と中国本土間の隔離なしの往来はまだ承認されていないと述べたが、段階的な措置の第一段階として、病気の家族や親類への訪問など緊急性の高い理由がある人々が優先される可能性があるとした。
当局は現在、ワクチン接種記録と核酸検査結果を香港と相互に識別するための仕組みの開発に取り組んでいると述べた。
9日(木)にマカオで開催された中国の旅行大手Trip.comの2021年グローバルパートナーサミットで、Trip.comの会長兼創設者のジェームス・リャン氏は、中国本土と香港間の入境が来週には再開すると見ていると述べたが、新型コロナの状況が悪化しなければ韓国など他の国に対しても同様に3か月以内に国境が再開できる可能性があることを示唆した。