創業者、支配株主、CEO
ナガコープ
パワースコア: 1,209
昨年の順位: 12
評価理由
- 香港に上場するナガコープの過半数株主
- 個人的にナガ3追加にかかる35億米ドル(3,850億円)の半分の資金を提供
チェン・リップ・キョン氏が支配するナガコープは、新型コロナの感染拡大が始まった最初の年に、懐疑論者や現実的な障害を撥ねのけた。2020年に 1億200万米ドル(約112億円)の利益を計上し、前年度からは大幅減であったものの、ナガワールド施設が中国人VIP頼みであることを考えると、これは素晴らしい結果だ。
11月、ナガコープはシェムリアップのアンコールワットに隣接する75ヘクタ ールに及ぶ土地の50年間リース契約を確保し、プノンペンにあるナガワールドの促進につながる非ゲーミング統合型リゾートを建設すると付け加えた。
しかしその後、歯車が狂い始めた。2021年のコロナ禍で、デルタ株がカンボジアを襲い、ナガワールドは数カ月間におよぶ休業を余儀なくされた。そして3月、政府は世界中が混乱する中でシェムリアップの土地区画の取引を白紙に戻した。
問題はさらに積み重なり、35億米ドルをかけたナガ3の拡張工事がスローダウンし、ナガコープが1,300人の従業員を解雇する予定で、労働組合員が最初に対象となるという報道後に、国際社会の監視がさらに厳しくなった。地元従業員を守るというマカオのやり方とは全く対照的だった。
ナガワールドは営業を再開したが、チェン氏の業界と逆行する成功、そしてフン・セン政権との良い関係は今、渡航制限、中国のゲーミングに対する強硬姿勢、そして縮小するVIP部門というアジアの他の地域と同じ課題に適応していかなければならない。
チェン・リップ・キョン氏はナガ3の一部資金を提供できるほどの充分な現金を個人的に持っており、急拡大する中国人駐在員人口によってキョン氏は裕福な生活をキープできる可能性が高い。
しかしナガコープでさえも、幸運な人生が変わってしまう可能性があるということに気がつくかもしれない。特に中国がアジアの他の地域にしているように、カンボジアでも中国人による越境賭博を厳しく取り締まるようなことになれば。