サイパンのカジノ事業者であるインペリアル・パシフィック・インターナショナル(IPI)が所有するゲーミング機器の売却で行う6回の競売のうち、最初のオークションが11月30日に開催される。これは、米国地方裁判所の命令に基づいて支払わなければならない200万米ドル(約2億2,800万円)以上の負債を償還するためのものだ。
シルバー・ヘリテージ・グループの共同創業者であるティム・シェパード氏が代表を務めるクリア・マネージメントは、2019年にIPIが運営するサイパンのホテルカジノ、インペリアル・パレス・サイパンの建設工事について、USA ファンター・コーポレーションに210万米ドル(約2億4,000万円)の返済を命じられ、10月に管財人に任命。IPIが支払いを怠ったため、2020年1月に法的措置が開始された。
競売は2022年4月29日まで毎月1回、計6回開催され、クリア・マネージメントは現在、11月30日開催分のブラインド入札を受け付けている。
「競売は順調に進んでいる」とInside Asian Gamingに語った同氏。
「IPIは裁判所に所有する機器を提供し、連邦カジノ委員会(CCC)は非常にプロフェッショナルで、インペリアル・パレス・サイパンからいかなる機器も持ち出していない。同カジノが2020年3月に閉鎖されてから18ヶ月の間に、多少の資産が行方不明の疑惑があったが、それも事実ではないことが証明されている」。
「当社は各競売の少なくとも2週間前には、全資産を競売に出すと決めており、十分な入札時間を提供している。すでに入札が行われ、全ては順調だ」。
同カジノは新型コロナウイルスの感染拡大により2020年3月に閉鎖したが、IPIはその後、ライセンス契約に基づく特定の要件を遵守していないとして一連の告訴を受け、CCCによりカジノライセンスが停止された。
CCCのアンドリュー・ヨーム事務局長による告訴は、同社が2020年8月に年間1,550万米ドル(約17億円)のライセンス料を支払わなかったこと、2020年10月に年間310万米ドル(約3億5,400万円)の規制料を支払わなかったこと、2018年と2019年の両方で地域社会の利益基金に2,000万米ドル(約22億円)を拠出しなかったこと、最低20億米ドル(約2,290億円)の資本要件を遵守しなかったこと、CCCによる業者への未払い金の支払い命令に従わなかったことに関するもの。
同社はまた、4月から6ヶ月間、1,550万米ドル(約17億円)のカジノライセンス料と310万米ドル(約3億5,400万円)の規制料、および660万米ドル(約7億5,400万円)の罰金を返済しなければ、ライセンスを取り消される恐れがあった。
同社はその後、サイパンの高等裁判所にライセンス停止についての司法審査を求める行政手続きを行い、現在も進行中である。
しかし、現在はライセンス完全取り消しのリスクを抱えており、完成も有効活用もできない多額の統合型リゾート開発を抱えていることになる。
1年前に約225万米ドル(約2億5,700万円)と評価されたIPIの使用されていないゲーミング機器について、同氏は、原告の利益のために価値を最大化することに集中していると述べた。
「今は評価が少し変わっているかもしれない」と同氏。「全額を得られるかどうかはそのうちわかる。債権者は210万ドル(約2億4,000万円)を求めて訴訟を起こし、それを勝ち取ったのだから、我々は彼らのためにできる限りのことをするつもりだ」。
「我々は希望を持っているし、入札も行われている。できる限りのものを売って、できる限りのお金を集めたいと思う」。
オークションに出品されている機器を見るには、こちらから。 www.gamingequipmentauction.com