スディール・カレが、ゲーミング業界におけるリーダーシップに目を向け、トップに上り詰めるまでの様々な道筋が、それぞれのリーダーがその役職をどう見るのか、そして彼らの役職が他者からどう見られるかの両方にどのような影響を与えるかを詳しく考察する。
これまでに、私は9つの知性と8つのリーダーシップの典型という観点から、カジノ業界におけるリーダーシップについて語ってきた。両記事共に、リーダーすなわち首脳陣、そしてその部下である幹部たちから大きな関心を集め、活発な議論のきっかけとなった。
本記事では、幹部たちが組織を率いるまでに通るリーダーシップへの6つの道筋について考察する。私の議論は、メアリー A. クラーク氏とメレディス・ペルシリー・ラメル氏が最近出版した「Six Paths to Leadership:Lessons from Successful Execu-tives, Politicians, Entrepreneurs and More(リーダーシップへの6つの道筋:成功を収める幹部・政治家・起業家などからの教訓)」に基づいている。この本は、著者たちが自らの道筋の道中およびその外で得た経験を、テーマ、引用、そしてストーリーを通じて提示しながら、説明している。
リーダーはどのようにトップに上り詰めたのか
幹部たちは、幾分わかりやすい道筋を通って会社の指揮を執るようになる。リーダーシップへの道筋は、ビジョン、パッション、パーソナルブランド、信頼性そして支持する文化といった多くの主要領域におけるリーダーの考え方と行動に影響を与える。リ ーダーシップへの6つの道筋とカジノ業界での分かりやすい 各リーダーシップの種類の例は以下の通り。
次は、各道筋がリーダーのビジョン、パッション、パーソナルブランド、信頼性および文化にどのような影響を与えるかについて考察する。これらの要素は表1で説明されている。
リーダーシップを、リーダーシップへの道筋というレンズを通して見た時、リーダーの考え方、振る舞い、価値観など、多くの側面のつじつまが合い始める。進んできた道筋を元に、各リーダーは、パーソナルブランドの確立および従業員からの信用獲得という点で異なる課題に直面する。従業員がリーダーのトップまでの道筋が意味するものを理解すれば、彼らは自分たちのリーダーをより深く理解することができ、リーダーがなぜそのように考え、行動するのかを正しく理解できる。そのような理解には、リーダーシップスタイルからの多くの推測と熟考が必要になる。
リーダーの視点からみると、自らのトップまでの道筋を理解することは、その仕事の難しさと複雑さに対して自身を敏感にさせ、何が期待されているかに関するヒントを与えてくれる。
インサイダーのロブ・ゴールドスタイン氏は、必然的にアウトサイダーのウィルフレッド・ウォン氏とは異なる経営スタイルを示さなければならない。ロブ・ゴールドスタイン氏の仕事には、主要株主およびその家族の利益を守ることに特別注意を払うことが求められる一方、ウィルフレッド・ウォン氏の意識は、より会社の政治力学の管理の方向に向かうだろう。
全体として、6つの道筋と業界におけるそれぞれの例が、現在活動中のカジノリーダーシップを観察する我々のような人間に素晴らしい視点を与えてくれる。