マカオ唯一の認可スポーツくじ事業者、マカオ・スロットの最高ベッティング責任者であるハリー・ラン氏が自身のキャリアに関する考えを語る。
Inside Asian Gaming:本日はありがとうございます。これまでの経歴について少しお話しいただけますか?ご出身はマカオですか?
ハリー・ラン:お招きいただきありがとうございます!中国本土生まれで、10歳の時にマカオに移りました。ここで中等教育を受け、米国でコンピューターサイエンスの修士号を取得しました。マカオでは約30年暮らし、働いてきましたので、地元はマカオと言えるでしょう。
IAG:ゲーミング業界に入ったきっかけは?
HL:当時、アメリカよりも就職のチャンスがあるだろうと考え、2004年にマカオに戻りました。ゲーミング業界で働こうとしていたわけではなく、コンピューターやインターネット関連の仕事を探していました。
IAG:それがきっかけでマカオ・スロットに?
HL:そうです。ちょうどマカオ・スロットがIT監査というポジションの求人を出しており、職務内容が私の経歴と合っていましたので、応募しました。それ以来マカオ・スロット一筋です。
IAG:最高ベッティング責任者という役割でいらっしゃいます。普段のお仕事はどういったものですか?
HL:私の主な仕事は、会社が確実に、定められたルール内で営業しているようにすることです。つまり、会社はなによりもまず、DICJ(マカオのゲーミング規制機関)が定めた規制上の要件を満たさなければなりません。その次に業績です。ターンオーバ ーや利益といったものが我々が期待する水準にあることを確実にすること。そして最後に、確実に当社商品およびサービスが市場での競争優位性を常に維持し、最も費用対効果の高い方法で運営されているようにすることです。
IAG:仕事に関して一番楽しい事は?
HL:マカオ・スロットはマカオ唯一の認可スポーツくじ事業者ですので、他の地域の同業者に会う機会がたくさんあります。この業界の最新ゲーミング商品やビジネスツールを目にする機会も多く、他の法域の規制担当者とも会う機会があります。新テクノロジーについて学んだり、この業界で最も聡明な方々にお会いしたりするのが楽しいです。
IAG:最も難しいことは?
HL:商品やサービスを新たな規制上の要件に合わせることです。なぜなら、マカオは中国本土の方針に大きな影響を受けますので。そして中国自体が過渡期にあるため、今はその方針を新たなニーズに合わせているところで、マカオはそれにより大きな影響を受けます。確実に当社の事業が新たな規則に違反しないようにし、そして業績を維持することが現時点では最も大きな課題です。
IAG:スポーツがお好きだと思います。一番好きなスポーツは?どのチームを応援していますか?
HL:NBAの大ファンです。事実、私は有名なトレーディングカードコレクターでもあります。ですので、この仕事のおかげで、収集・投資すべき新選手を選ぶときは少しばかり有利です。
IAG:マカオでお気に入りの飲食店は?
HL:私はマイホームパパですのでほとんどの時間を家族と過ごしています。子供の遊び場と子供にやさしいレストランがお気に入りです。
IAG:マカオの入境口が世界へと再び開かれています。一番に訪れたい場所は?そしてその理由は?
HL:日本ですね。大好きなんです。コロナ前は年に2,3回は日本に旅行していました。食べ物、買い物、テーマ―パーク、全てが最高ですね。
IAG:10年後はどこにいると思いますか?
HL:マカオで暮らし、働いているでしょう。なぜなら、マカオはこの世界で最も素晴らしい場所の一つだからです。でも10年後もゲーミング業界にいるかどうかは分かりません。中国が変化していますし、マカオも変化していますから。ですので、次の大きな成長は別のセクターである可能性が大いにあります。