ベトナムの財務省は、市民が合法的に賭け事に参加できるスポーツベッティングイベントの対象に、世界的なサッカーイベントを追加する計画の詳細を発表した。
国営メディアのVietnamNetによると、同省は法令の改正を進めており、ヨーロッパの主要リーグ、チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグ、AFCカップ、コパ・アメリカなど27のリーグとトーナメントを、認定サッカーイベントのリストに追加する予定である。
これにより、ワールドカップ予選、オリンピック、アジアカップ、AFC U-23チャンピオンシップ、U-20ワールドカップなどの同国が参加する可能性のある試合に賭けることが可能になる。
現在の規制では、ベトナム人はFIFAに公式認可された海外トーナメントのみに賭けることが許されている。つまり、英国プレミアリーグやスペインのラ・リーガなど人気のあるリーグは不許可となっている。
フットボールの試合、競馬、ドッグレースでの1試合当たりの最低賭け金を1万ドン(約48円)、最高100万ドン(約4,846円)とするルールの変更はないと予想されている。
今年すでに地元メディアが非難していた、同国のスポーツベッティングの規制強化が先日ヨーロッパで行われたEURO 2020チャンピオンシップとブラジルでのコパ・アメリカ開催期間中の数週間で違法なサッカーくじを増加させたとする報道をした後、この法令変更の提案がなされた。違法なサッカーくじは、ベトナムの年間売上高で100億米ドル(約1兆円)を占めると言われている。
ベトナムでのスポーツベッティングは、2017年に5年間の試験的プログラムの下で合法化されており、地元の人々が特定のカジノでギャンブルが出来る3年間の試験プログラムと変わりはないが、この法令では賭け事の対象をサッカー、競馬、グレイハウンドレースに限定していた。
これにはまた最低1兆ドン(約48億円)の定款資本金が必要であるとされ、結果的にベトナムの合法的なスポーツベッティングの流域を検証することを厭わない個人投資家を引き付けることが出来なかった。