同社のマレーシアIRであるリゾートワールド・ゲンティンの閉鎖が長引いたにもかかわらず、野村総合研究所が「購入」評価を維持していることから、ゲンティン・マレーシアの米国の3つのカジノでの繰延需要の急増が短期的な見通しを非常に強くしていると見られている。
野村のアナリスト、トゥーシャー・モハタ氏とアルパ・アガワル氏は、ゲンティングループの米国事業の新しい月次データレビューを開始し、「新型コロナの急増によりマレーシアのカジノの閉鎖が続いているため、同社の米国事業グループの重要性は特に高まっている」と述べた。
これらの事業には、最近オープンし、ゲンティン・バーハッドが100%所有のリゾートワールド・ラスベガス(RWLV)と、ゲンティン・マレーシアが100%所有のリゾートワールド・ニューヨークシティ(RWNYC)、及び49%所有のリゾートワールド・キャットスキルズ(RWC)が含まれている。
2021年6月30日までの3カ月間のデータに基づくと、RWNYCのゲーミング粗収益は前四半期比で27%増加し、新型コロナ前のレベルと比較して3%増加して2.3億米ドル(約252.6億円)になり、一方RWCのGGRは、3月四半期に42%増加し5,060万ドルとなり、これは新型コロナ前よりわずか2%の減少であると発表した。
6月24日にオープンしたRWLVの収益の数値は出てないが、3カ月間のラスベガスストリップGGRは、前四半期比で49%の増加、2019年の同時期と比較して8%増加して17.5億米ドル(約1,922億円)となった。
野村グループは、以下のように述べた。「我々は、これまでのところ米国のカジノの再開の勢いは強く、GGRはほとんどの場合すでに新型コロナ以前のレベルを上回っていると確信している。
特にアジアからの訪米外国人観光客はまだ非常に限定的であるため、これはさらなる励みとなる。米国でのワクチン接種率が高く、厳しい封鎖への要望が低いことを考えると、米国事業はゲンティンとゲンティン・マレーシアの収益にとって重要な柱であり続けると考えている。」
同アナリストらは、ゲンティン・マレーシアは「購入」、ゲンティン・バーハッドは「中立」の評価を維持した。