メルコリゾーツ&エンターテイメントは、2021年6月30日までの3カ月間で1億8,570万米ドル(約204億円)の純損失を報告した。これは昨年の第1四半期の約2億3,290万米ドル(約256億円)、6月四半期の3億6,810万米ドル(約404億円)の損失からの縮小となる。
この回復は、同社のマカオ統合型リゾートの収益が大幅に増加したことによるもので、シティ・オブ・ドリームスの収益は2020年第2四半期の1億540万米ドル(約115億円)及び21年第1四半期の3億250万米ドル(約332億円)から3億4,760万米ドル(約382億円)まで増加した。7,950万米ドル(約82億円)の調整後EBITDAも黒字に戻った。
シティ・オブ・ドリームスのローリングチップの量は2倍以上の45.5億ドル(約4,996億円)となったうえに、マスマーケットのテーブルゲームは1年前のわずか4,140万米ドル(約45億円)から8億680万米ドル(約885億円)に急増した。スロットマシンの掛け金総額もまた8,250万米ドル(約90億円)から4億9,490万米ドル(約543億円)に増加した。
同様に、スタジオシティの収益は、2020年第2四半期の1,090万米ドル(約12億円)及び第1四半期の9,790万米ドル(約107億円)から、1億450万米ドル(約114億円)に増加したが、調整後EBITDAは120万米ドル(約1.3億円)のわずかな損失を出した。
ローリングチップ取引高は、前年比で2億3,210万米ドルから3億8,610万米ドル(約423億円)に増加、マステーブルゲームドロップも2,010万米ドル(約22億円)から3億1,970万米ドル(約351億円)に増加した。ゲーミングマシン掛け金総額は19.1%増加の6億4180万米ドル(約705億円)となった。
アルティラ・マカオとモカクラブのどちらの経営もほぼ安定化している。収益を比較すると、アルティラの収益は20年第2四半期からわずかに増加し1,830万米ドル(約20億円)となり、調整後EBITDAの損失が1,730万米ドル(約19億円)となった。対するモカの収益は2,410万米ドル(約26億円)となり、調整後EBITDAは560万米ドル(約6.1億円)であった。
シティ・オブ・ドリームス・マニラは、4月まで閉鎖され、5月から稼働率50%で運営しているが、収益は前年同期の720万米ドル(約7.9億円)から5,270万米ドル(約58億円)に増加し、調整後EBITDAは1,330万米ドル(約14.6億円)となった。
5月中旬に再開したキプロスのカジノは、1年前の350万米ドル(約3.8億円)に対し1,000万米ドル(約10億円)の収益を上げた。
グループ全体の営業収益は、前年同期比222%増の5億6,640万米ドル(約620億円)で、第1四半期の5億2,000万米ドル(約570億円)からわずかに増加した。21年第1四半期の3,010万米ドル(約33億円)及び第2四半期の調整後EBITDAの損失1億5,630万米ドル(約172億円)に対し、調整後プロバティEBITDAは7,910万米ドル(約86億円)となった。
メルコ会長兼CEOのローレンス・ホー氏は以下のように述べた。「我々は、新型コロナの感染拡大とそれに関連した渡航制限の影響による課題に直面してきたにもかかわらず、当社の統合型リゾートでは2021年の第2四半期にビジネスレベルが徐々に回復していることを嬉しく思う。
マスおよびプレミアムマスマーケットのプレイヤーは、今四半期の回復の先導者であることがわかっており、当社は今後、これらのセグメントに資金を投入し続けるため、その進展が期待される。特にマカオがグレーターベイエリアの他の都市とのより柔軟な旅行の戦略を模索しているため、我々はマカオ市場の見通しについて引き続き楽観的である。」