物議を醸しているインペリアル・パシフィック・インターナショナル (IPI) の崔麗傑(Cui Li Jie)会長は、同社がサイパンでの義務を果たなかったことをめぐり、米国地方裁判所から疑義が呈され続けているため、会長兼業務執行取締役を辞任した。
同氏の退社は、IPIのサイパン子会社であるインペリアル ・パシフィック・インターナショナル (CNMI) LLC がカジノライセンスを無期限に停止してからちょうど1カ月以上後のことであり、また7名の元建設労働者を代表する弁護士が同氏を「不従順な行動と妨害者の典型的な例」と告発したわずか数日後のことであった。
その労働者らは、インペリアル・パレス・サイパンの建設に関し、労働法違反と人身売買の疑いで同社を訴えている。
6月4日(金)遅くに香港証券取引所に提出した書類によれば、 崔氏は現在「個人的な時間的制約」を理由に同社の会長兼業務執行取締役の職を辞任したが、同氏は全額出資の投資先であるインベンティブ・スター( Inventive Star Ltd.)を通じて同社の60.69%の持分を保持している。
Xu Zhongxiang氏が崔氏に代わってIPI取締役会に任命された。
IPIのサイパンでのカジノ ライセンスは、ライセンス契約に基づく特定の要件を遵守していないという5件の告発が寄せられた後、4月下旬に停止となった。
これらの5つの告発は、特に以下に関連している。
IPIが昨年8月に年間1550万米ドル(約16.7億円)のライセンス料未払いと、10月に年間310万米ドル(約3.3億円)の規制管理手数料の未払い、2018年と2019年の両年で地域便益基金(community benefit fund)に2,000万米ドル(約21.5億円)を寄付しなかったこと、最低20億米ドル(約2,157.4億円)の資本要件を順守しなかったこと、およびベンダーへの全額未払いを支払うべきというCCCの命令を順守しなかったことである。
IPIは、6カ月間で1550万米ドル(約16.9億円)のカジノライセンス料と310万米ドル(約3.3億円)の規制管理手数料、および660万米ドル(約7. 2億円)の罰金を返済するか、またはライセンス取消しのリスクを負うかとなる。
先週には、IPIを現在訴えている7名の元建設労働者を代表する弁護士は、崔氏による先日の裁判所命令の不遵守に関して自分の元弁護士を非難しようとした同氏の企てに疑問を呈し、彼女は「不従順な行動と妨害者の典型的な例」を露呈していると主張した。
元労働者代表弁護士はまた、問題とした弁護士とは無関係の件で崔氏が非協力的であるという複数の例を挙げた。