ニュージーランドのスカイシティ・エンターテイメント・グループは、ジャンケット業者との取引を永久に中止し、今後は国際的なVIP業務を自社で行なっていく。
今回の取引即時中止の決定は、同社の国際事業部門における戦略的な見直しが完了したことを受けたもの。
この戦略的見直しは、オーストラリアのクラウン・リゾーツがニューサウスウェールズ州でのカジノライセンス保有に適しているかどうかを調査したバーギンレポートの発表から2週間も経たない2月に発表された。クラウンは、アジアのジャンケット業者との関係や、マネーロンダリング防止管理に関する懸念などから、最終的に不適格と判断されている。
火曜日朝のASXの報告で、スカイシティはすべてのジャンケット業者との永久的な取引中止を決定し、その代わりに国際事業を改訂した運営モデルで運営していくと述べた。このモデルでは、同社は「適切なKYC(Know Your Customer、顧客確認)と顧客デューデリジェンスの要件を満たした上で、国際事業のパトロンと直接取引する」ことになる。
また、オークランド、ハミルトン、ウェリントンでカジノを運営しているニュージーランドと、先日3億3,000万豪ドル(約275億円)を投じてスカイシティ・アデレードのアップグレードを完了したオーストラリアにおいて、関連するゲーミング規制当局と協議するとしている。
クラウン・リゾーツは、ジャンケット業者との取引禁止を既に発表しており、クラウン・パースの本拠地である西オーストラリア州の規制当局は、独自にジャンケットの禁止を実施している。
バーギンレポートは、ニューサウスウェールズ州でもジャンケットの禁止を勧告しているが、同州当局はまだそのような措置をとっていない。