MGMリゾーツ・インターナショナルが、Ladbrokesを所有する英iGaming・スポーツくじ企業のエンテイン社の買収を完了させるための提案を行うことを検討していると明かした。
世界的カジノ大手の同社は、同社がすでに米オンラインゲーミング市場での合弁パートナーであるエンテインの取得に動いているというメディア報道を受け、昨夜、声明を出し、提案を行なったことを認めたものの、そのような取引が確実に行われるということについては否定した。
声明によると、MGMはエンテイン株1株に対してMGM株0.6株のオファーを行なった。同社はエンテイン株の価値を約129億米ドル(約1兆3,289億円)と見積もった。これはエンテインの現在の株価からは22%の割増に相当する。
MGMは、提案の条件の下で、エンテインの株主はその合併会社のおよそ41.5%を所有することになると付け加えた。部分的な現金選択権も発表された。MGMの単一筆頭株主であるIACがMGMへの追加投資を通じて現金選択権の一部の資金提供を行う可能性がある。
エンテインが今回の提案額は低すぎると判断したと考えられているものの、MGMは2社の合併に関する戦略的根拠に関してさらなる情報を提供するよう求められていると述べた。
同社は、「MGMは、提案と合併の戦略的根拠の両方に十分な説得力があると考えており、この基準でエンテインと一緒になれることを楽しみにしている」と述べた。特に、MGMは「そのような合併によって、BetMGM事業を完全に支配することができるようになること、急成長する米iGaming・スポーツくじのビジネスチャンスを活用できること、業界をリードするエンドツーエンドのテクノロジー・スタックでオンラインと小売りの両方で、世界的ゲーミング企業に同社を位置づけられること、同社の営業、製品サービスおよび利益を拡大・多様化できること、そしてその世界有数のブランド力、トップのテクノロジープラットフォーム、および健全なバランスシートを活用することで、合併会社を将来の成長と投資の対象に位置づけることができる」と述べた。
ユニオン・ゲーミングのジョン・ディクレー氏は、レポートの中で、エンテインの獲得はMGMがデジタルゲーミング部門をそのランドベースカジノおよびエンターテイメント事業と統合させて、「全体的なオムニチャネルサービス」を作り出すことに役立つと述べた。
ディクレー氏は、「我々は、デジタルとランドベースゲーミングのオムニチャネル統合は、投資家から今でも広く見落とされている重大なチャンスだと考えている。エンテインがデジタルゲーミング業界での技術と経験をもたらし、MGMにはその有名ブランド、3,400万人を超える『Mlife』会員、そして米全域にある一流のランドベースカジノ(および市場アクセス)の大きな価値がある。
MGMのエンテイン獲得を目指す動きは、複数のチャネルを通じた顧客獲得によってBetMGMのROI最大化を可能にさせるスマートかつ戦略的な取り組みだと考えている。また、BetMGMにMGMの強固なバランスシートへの直接的なアクセスを与えることにもなり、成長に向けたより効率的な資金を手に入れる音になる」と述べた。