カンボジアにあるドナコ・インターナショナルのスターベガスカジノのタイ人ベンダーたちが、先週完了した1,440万豪ドル(約10億9,539万円)の資格オファー(entitlement offer)の結果として、同社への持株を大幅に増加させている。
木曜のオーストラリア証券取引所への大量保有報告書の中で、ドナコはタイ人ベンダーのリー・バグ・トン(Lee Bug Tong)氏、リー・バグ・フイ(Lee Bug Huy)氏、リー・バグ・レン(Lee Bug Leng)氏が、ハイエスト・ポイント・インベストメントという会社と合わせて、議決権を23.66%から42.08%に増加させたことを明かした。
同報告書には、新型コロナウイルスのパンデミック中に流動性を高める手段として7月3日に初めて発表された資格オファーの下で、リー・バグ・トンおよびリー・バグ・レン両氏が、不足株式を手に入れたと記載されている。
先週オファーが完了したことで、火曜、新たにドナコの取締役会に入った2人の役員のうちの1人がリー・バグ・フイ氏となった。これは昨年12月の年次株主総会での取締役会クーデター以降続いている同社の劇的な大改造における最も直近の動きとなる。
クーデターの前には、同社の創業者であるジョーイ・リム氏が株主によって退任に追い込まれており、そのクーデターでは会長であるスチュアート・マックレガー氏、当時就任したばかりであった非執行役員のデイビッド・グリーン氏、そして木下雄吾氏の3人の役員が投票によって取締役会を追い出された。それ以来、長きにわたってドナコの法務責任者および会社秘書役を務めてきたベン・リーシェル氏とCEOのポール・アーバックル氏の両者が身を引いており、アーバックル氏は今週に入って正式に退任した。
ポイペトにあるスターベガスが営業を行う土地と建物を所有するタイ人ベンダーたちは、長い間ドナコと対立していたが、最近和解に達したことで、新しい取締役会は、新型コロナウイルスのパンデミックが落ち着けば、少なくとも書類上はより安定した運営環境になるはずだ。