20年4-6月期、マカオのゲーミングコンセッション保有者、サンズ・チャイナが新型コロナウイルス感染症の影響で5億4,900万米ドル(約587億5,040万円)の赤字に転落した。同社は19年第2四半期、5億1,100万米ドルの純利益を計上していた。
親会社のラスベガス・サンズ(LVS)がマカオ時間木曜早朝に発表した四半期業績は、新型コロナウイルスの感染拡大を阻止するために同四半期の間中実施されていた厳しい入境制限を反映しており、サンズ・チャイナは、純収益が98.1%減少し、たった4,000万米ドルに落ち込んだことを報告した。
その収益の内訳は、ザ・ベネチアン・マカオの2,800万米ドル(昨年同四半期は8億5,400万ドル)、サンズコタイセントラルの1,000万米ドル(昨年4億8,300万ドル)、そしてザ・プラザおよびフォーシーズンズでの1,900万米ドル(昨年2億1,100万ドル)など。ザ・パリジャン・マカオは、19年第2四半期には4億1,400万米ドルの純収益を計上していたものの、20年同四半期は2,300万米ドルのマイナスとなった。
同様に、ザ・ベネチアン・マカオでは調整後EBITDAが9,700万米ドルのマイナス、サンズコタイセントラルは7,900万米ドルのマイナス、そしてザ・パリジャン・マカオでも8,100万米ドルのマイナスに落ち込んだ。マカオの全事業の調整後EBITDAは合計で、マイナス3億1,200万米ドルにのぼった。
シンガポールでは、マリーナベイ・サンズで純収益が96.7%減の2,300万米ドル、そのうちカジノ収益はたった700万米ドルで、調整後EBITDAはマイナス1億1,300万米ドルだった。
LVSのシェルドン・アデルソン会長兼CEOは、「当社が営業する各市場で、新型コロナのパンデミックからの回復プロセス初期段階にあると言えることを嬉しく思う。
この回復期間中に当社の最優先事項は、当社で働く仲間を支えること、そしてマカオ、シンガポール、そしてラスベガスというそれぞれの地元コミュニティで支援を必要とする人を助けることに対する深く強い決意であることに変わりはない。
我々は、この市場全体の旅行および観光支出の最終的な回復、そして当社の将来的な成長のチャンスに関して現在も楽観的な見通しを持ったままでいる。当社の屈強な財務体質によって、すでに発表していたマカオとシンガポール両方での設備投資計画を実行し続けることができ幸いだ」と述べた。
20年第2四半期に、純収益がたった9,800万米ドルとなりグループ全体で9億8,500万米ドルっという損失に苦しんだLVSは、同四半期の資本支出が3億8,200万米ドル、そのうちの3億3,700万米ドルがマカオであったことを明かした。同社はサンズコタイセントラルをザ・ロンドナー・マカオへと改装している。MBSの資本支出は合計1,500万米ドルだった。