ウィン・リゾーツは、新型コロナウイルス感染症による2月の15日間のカジノ営業停止と事業不振の影響で2020年1-3月期、マカオ子会社のウィン・マカオの収益が4億8,900万米ドル(約521億2,710万円)へと60.9%減少したことを報告した。
グループが19年第1四半期の純利益1億490万米ドルから純損失4億200万米ドルに転落する中、その痛みの大部分が感じられたのがマカオだった。同社は、カジノ営業が完全に再開している一方で、「旅行客の隔離や、テーブルごとの座席数の制限、スロットマシン間のスペース確保、体温チェック、マスク着用、そして体調申告など、特定の公衆衛生上のセーフガードが現在も実施されている。これらの措置がいつ解除されるかは現時点では分からない」と述べた。
旗艦施設のウィン・パレスでは、営業収益が2億5,950万米ドルへと64.3%減少、調整後の施設EBITDAは1,020万米ドルへと95.4%も激減した。VIP取扱高は47.9億米ドルへと62.0%減少し、低い勝率も手伝って、VIP勝ち金は71.7%減少の1億3,960万米ドルに落ち込んだ。
マステーブル・ドロップ(掛け金総額)は63.6%減の4億7,520万米ドル、勝ち金は1億3,070万米ドル、スロット取扱高は56.4%減の4億2,470万米ドルで勝ち金は1,840万米ドルだった。
ウィン・マカオでは、営業収益は前年比56.2%減の2億2,950万米ドルとなった。調整後施設EBITDAは1,920万米ドルへと88.3%減少。
同施設はVIPでは運が味方し、取扱高は29.6億米ドルへと70.9%減少したものの、勝ち金は58.5%減の1億2,260万米ドルで踏みとどまった。マステーブル・ドロップは5億7,820万米ドルへと57.2%減少し、勝ち金は1億1,790万米ドル、スロット取扱高は53.9%減少し、勝ち金は1,330万米ドルだった。
ウィン・リゾーツのグループ全体の収益は、19年第1四半期の16.5億米ドルから6億9,780万米ドルへと42.3%低下し、調整後のEBITDAは530万米ドルの赤字に転落しており、そこには同社が2020年4月1日から5月15日までの期間に米国の全従業員に給与、チップそして手当を支払い続けた結果発生した費用7,570万米ドルの影響が含まれている。
ウィンのラスベガス事業の営業収益は19.3%減の3億2,380万米ドルだった。