オーストラリアのスター・エンターテインメント・グループは、新型コロナウィルス感染症（COVID-19）による全カジノ営業の停止を切り抜ける努力をする中、労働力の9割を一時帰休させ、今後役員手当および報酬を削減する。
スコット・モリソン首相は週末、全国のカジノに無期限の営業停止命令を出し、それに続いてスターは、月曜正午、ザ スター シドニー、ザ スター ゴールドコースト、そしてブリズベンにあるトレジャリーカジノを閉鎖した。同社はまた、全ホテルで受け入れ客数を減らしており、一方で施設内の飲食店は持ち帰りのみの営業が許可されている。
水曜正午直前に出した声明の中でスターは、「非常に難しいが必要な決断」を下し、営業停止の経済的影響を最小にし、流動性を保つために、従業員およそ9,000人という労働力の9割以上を一時的に帰休させていることを明かした。
スターは、一時帰休となった全従業員には2週間のパンデミック休暇が与えられ、未使用の年次および長期勤続休暇を活用でき、一方で取締役会と経営陣はそれぞれ、認められている役員手当と報酬のかなりの割合の受け取りを差し控えると付け加えた。
同社は、業績にどれくらいの影響があるかについて信頼性のある予想を提供することはできないと述べたものの、現在使用可能な現金、または銀行が期限や条件などにすでに合意した未使用の与信枠という形で4.8億豪ドルを持っていることを明かした。
ジョン・オニール会長は、「これは独特の状況であり、我々の手には負えない。その中で我々は、事業を守るために取るべき必要な対策のバランスを取りながら、同時に当社労働力に及ぶ大きな影響も考えていく」と述べた。
