ネバダ州のスティーブ・シソラク知事が、州内の生活に必要不可欠ではない全てのビジネスの営業停止という前例のない命令を出したことで、同州のゲーミング業界全てが昨夜休業に入った。
この命令は、新型コロナウィルス(COVID-19)の感染拡大阻止を狙いにした1カ月にわたる対策の一環として、ラスベガスを含むネバダ州にある440全てのカジノがその扉を閉めたことを意味する。ギャンブル営業のほかに、この閉鎖命令はバー、映画館、ジムそしてその他の非必須サービスが対象となる。レストランも営業停止を求められてはいるが、持ち帰りや配達による食事提供は認められる。
ネバダ州で火曜夜に行われた記者会見の中でシソラク知事は、「これは市民の生活に影響を及ぼしている。人々が命を失っている。ここで日々の対策が後手に回ることによって、結果、より多くの人が命を失う可能性がある」と述べた。
州全体での閉鎖の前に、すでにラスベガスの事業者「ビッグ4」がカジノ閉鎖を発表していた。ウィン・リゾーツとMGMリゾーツ・インターナショナルの両社が週末、少なくとも2週間営業を停止することを発表し、ラスベガス・サンズとシーザーズ・エンターテインメントが火曜に同様の発表を行なった。
共同通信によると、ラスベガスのカジノが営業を停止するのは、1963年に暗殺されたジョン・F・ケネディ大統領の葬儀以来今回が初めて。また、州全体での閉鎖も初めてとなる。
ネバダ州は現在営業停止命令を出している米国の13州の1つになっており、少なくとも約40州で一部のカジノが営業を停止している。
木曜朝の時点(米国時間水曜午後)で、米国では新型コロナウィルスの感染確認者数が7,500人に上っており、110人以上が亡くなっている。