SJMホールディングスは、好調なホテル収入とゲーミング税の減税によって2019年、利益が32.1億香港ドル(約439億円)へと12.5%増加したことを報告した。しかしながら、コタイの統合型リゾート、グランド・リスボア・パレスの開業に時間がかかっていることが継続して打撃となり、VIPの大幅減がマカオでの同社のマーケットシェアをさらに低下させた。
グループ全体のゲーミング純収益が331.6億香港ドルへと1.5%の減少にとどまった一方で、VIP収益は136.9億香港ドルへと30.4%もの激減となり、SJMの総GGRの中で占めた割合はたった34.2%だった。2018年は44.8%。とりわけ、同社のVIPマーケットシェアは2018年の12.2%から2019年には10.4%に低下した。
マス市場に関しては好調な結果となり、GGRは251.3億香港ドルへと前年比で8.9%増、そしてスロットでは収益が11.9億香港ドルへと2.5%増加した。
それにもかかわらず、2019年、SJMのマカオゲーミング市場での合計シェアは、過去最低となる14.1%にまで低下した。これまで2018年は14.9%、2017年は16.1%、2016年は19.1%そして2015年は21.7%だった。
同社がその傾向を逆転させてくれると期待する390億香港ドルをかけたグランド・リスボア・パレスの進捗状況を提供する中で、SJMは、建設工事は完了しており、下半期の営業開始に向けて関連ライセンスの申請を提出したと述べた。オープンすれば、グランド・リスボア・パレスは、27,000㎡の広さのカジノフロアにゲーミングテーブル最大500台、ゲーミング機1,000台、加えて3つの高級ホテルブランドで合計1,900室の客室、そして7,5000㎡の小売スペースを備える。
一方、半島側にあり、グループのゲーミング粗収益の約3分の1を占めるグランド・リスボアでは、2019年GGRが129.1億香港ドルへと17.6%減少し、VIPは69.7億香港ドルへと31.4%落ち込んだ。マス市場GGRは、8.1%増の54.8億香港ドル、そしてスロット収益は5.4%像の4.69億香港ドルにのぼり、グランド・リスボアでの調整後EBITDAは12.9%増の23.5億香港ドルとなった。
SJMは、カジノ・リスボア、海立方 カジノ・オシアナス、カジノ・タイパという他の自社運営カジノではGGRが63.1億香港ドルへと0.7%増、そして同社のゲーミングライセンスの下で営業する16のサテライトカジノの収益は207.8億香港ドルへと5.4%減少したと述べた。