ラスベガス・サンズは、2019年12月31日までの3カ月間のマカオ事業からの収益が0.8%微減したことを報告し、同社最大の3つの施設、ザ・ベネチアン・マカオ、ザ・パリジャン・マカオ、サンズコタイセントラルの全てで減収となった。
しかしながら、同期間の利益は5億1,300万米ドル(約559億2,910万円)へと10.3%増加しており、調整後プロパティEBITDAは8億1,100万米ドルへと3.2%増加した。
シンガポールでは高い伸びとなり、マリーナベイ・サンズの収益は8億5,300万米ドルへと17.5%増、そして調整後プロパティEBITDAは4億5,700万米ドルへと26.2%増加した。
この結果によって、木曜朝の業績発表の中でLVSの会長兼CEOは再びアジアでの事業展開に注目し、「アジアでの将来の成長の機会への我々の熱意は高いままだ。今年、当社はフォーシーズンズ・マカオとザ・ロンドナー・タワースイートのオープンによって、コタイストリップにおよそ200万sqf(約18.6万㎡)分の高級スイートを追加する。ザ・ロンドナー・マカオの他の観光および娯楽施設は2020年と2021年を通じてデビューする。さらに先を見ると、シンガポールのマリーナベイ・サンズ拡張によって、当社のスイートの受け入れ容量が大きく増加し、最先端のエンターテイメントアリーナが導入される。その両方が将来の成長に貢献してくれるはずだ」と述べた。
19年第4四半期、施設別では、ザ・ベネチアン・マカオが比較的安定しており、VIPでの幸運とスロットの高い伸びに支えられてカジノ収益は7億4,800万米ドルとなった。LVSは、ローリングチップ取扱高が58億8,000万米ドルへと37.4%減少したことを報告したが、ウィン率は3.2%から4.14%に改善し、勝ち金は約2億4,300万米ドルだった。
マステーブル・ドロップ(掛け金総額)は3.3%減の23億2,000万米ドルで、勝ち金は5億9.700万米ドル、スロット掛け金は10億4,000万米ドルへと24.1%増加した。
現在ザ・ロンドナー・マカオへの改装工事が進められているサンズコタイセントラルでは、カジノ収益が3億7,900万米ドルへと9.3%減少した。これは主に、ローリングチップ取扱高が10億4,000万米ドルへと63.8%減少したことによる。マステーブル・ドロップは16億5,000万米ドルへとほんのわずかな減少となり、勝ち金は3億7,900万米ドル、スロット取扱高は10億2,000万米ドルへと12.8%減少した。
ザ・パリジャン・マカオでは、VIPローリングチップ取扱高が41億8,000万米ドルへと13.2%減少、勝ち金が約1億3,000万米ドルとなり、カジノ収益は3億3,400万米ドルへと3.2%減少した。マステーブル・ドロップは11億2,000万米ドルへと1.0%減、そしてスロット取扱高は10億7,000万米ドルへと13.6%減少した。
ザ・プラザマカオおよびフォーシーズンズは、高い伸びを示した唯一の施設で、VIPでの幸運と、マステーブル・ドロップが4億3,300万米ドルへと25.5%増加したおかげで、カジノ収益は56.5%増の1億6,900万米ドルにのぼった。ローリングチップ取扱高は30億3,000万米ドルへと10.0%減少したものの、4.02%というウィン率が勝ち金を1億2,200万米ドルへと押し上げた。
サンズ・マカオではローリングチップ取扱高が10億5千万米ドルへと35.8%減少したことで、カジノ収益は35.8%減の1億3,700万米ドルへと落ち込んだ。マス・ドロップは2.9%減の6億1,200万米ドル、スロット掛け金総額は1.7%減の6億3,200万米ドルとなった。
シンガポールのマリーナベイ・サンズでは、VIPが著しい回復を見せたために、カジノ収益は6億200万米ドルへと20.4%増加した。ローリングチップ取扱高は79億2,000米ドルへと16.0%増、ウィン率の改善が勝ち金をおよそ3億1,100万米ドルへと押し上げた。
マステーブル・ドロップは12億3,000万米ドルへと2.2%減少し、スロット掛け金総額は34億米6,000万米ドルの横ばいで推移した。
親会社のラスベガス・サンズは、19年第4四半期、全地域を通じて純収益が1.0%微増の35億1,000万米ドルとなり、営業収入は6.9%増の9億3,400万米ドルそして12カ月前の純損失4,000万米ドルに対して、同四半期は7億8,300万米ドルの純収益となったことを報告した。