死者も出ている新型コロナウィルスがマカオのレジャー及び観光業界に持つ現実的な影響が明らかになる中、日曜、中国大陸からマカオを訪れた人の数は前年比で約80%減少した。
金曜の38.0%、土曜の64.7%から加速を続けたこの大幅減少は、湖北省の住民や、その地方を過去14日以内に訪れた人への厳しい入境制限が敷かれる中、月曜についに何千人もの人々が拱北ボーダーゲートで、マカオへの入境を阻まれるという劇的な結末を迎えた。
マカオ政府観光局が月曜に公表した日曜の数字によって、春節ゴールデンウィークの最初の3日間のマカオへの合計旅客数は158,429人となり、2018年の同期間からは60.5%の減少となった。中国からの旅客数は日曜に前年比79.6%減の25,447人になるなど、3日間の合計では66.3%減の91,549人に落ち込んだ。
この大きな減少幅は、ゲーミングアナリストとっては不意をつかれたような形にさえなっており、JPモルガンは、3日目の旅客数は「たった4万5千人で、これは通常の平日さえも下回る水準(2019年のマカオの1日当たり平均旅客数は10万8千人)であった。過去の季節的な傾向によると需要/人の流れは3日目から加速するはずだったことからも、特に残念な結果となっている」と述べた。
中国旧正月期間中のマカオゲーミング事業者のゲーミング粗収益への潜在的な影響について話す中で、JPモルガンは以下のように述べている。「旅客数とGGRは必ずしも相関関係にあるわけではない一方で、これらの数字に失望しないようにするのは難しい。我々の現場での調査は全体的な停滞傾向も示しており、マス/メインのゲーミングフロアの人の流れが著しく鈍化し、今後数日間に大手ジャンケットでは大規模な旅行キャンセルが発生している(例年ならVIPのピーク時期のはずだった)」
投資顧問会社のバーンスタインは、月曜のレポートの中で同様の見解を示し、「当初予想していたよりも状況が悪い方向に向かっているのが分かる。週末に旧正月休暇が始まったことで、データと事例証拠が集まっており、旧正月休暇期間は、過去何年もの間マカオが経験してきた中で最も悪い結果となる方向に動いている。
1月および1月2月(合計)の前年比-1%から+2%という早期予想は、(先週指摘した通り)参考にされるべきではない。キャンセルや旅客数の劇的な減少は、マカオの旧正月にとって恐怖の結果を示しており、我々は1月と2月の前年比大幅減少を予想している。しかしながら、この時点で予想を出すことは、当て推量でありあまり意味を持たない。第1四半期は、当初予想されていたよりもはるかに悪い結果となることはほぼ確実だ」と述べた。
月曜、実施する対策レベルを劇的に引き上げる中、衛生当局は、武漢市のある湖北省からの約1,500人の旅行客にはマカオを退避、またはハクサ(黒沙)にある隔離センターに移動するよう通達を受けることになり、同時に湖北省からの到着客は一切入境できないことを発表した。
月曜、マカオには湖北省からの観光客1,493人が滞在していたが、同日午後6時時点で残っているのはたった371人になったと伝えられている。