死に至ることもある新型コロナウィルスの感染拡大抑制を狙いにした移動制限が厳しくなる中、春節ゴールデンウィーク最初の2日間にマカオを訪れた人の数が前年比49.9%も急減した。
旅客数が大幅な減少となる中、マカオでは感染が確認された患者数が6人に達しており、そのうちの3人が少なくとも3つのコタイの主要統合型リゾートに滞在または訪問したと言われている。その中の1人は、サンズコタイセントラル(SCC)に滞在していることが分かっており、シェラトンにもいた可能性がある。もう一人はSCCまたはザ ベネチアン マカオに滞在し、ここ数日中に両施設を訪れたことが分かっている。そして別の一人はギャラクシー・マカオに滞在中だった。3人全員が現在病院で治療を受けている。
それらの報道への対応として、シェラトンは日曜、文書を発表し、「プライバシー保護の観点から、当ホテルに滞在されたお客様に関する情報にはコメントできません。我々は当局と緊密な連携を続けていきます。お客様が健康で幸せでいることこそが我々にとって最も重要なことです。当ホテルは公衆衛生問題に対処するために、既存の手順を強化しております。旅行者やお客様には、それぞれの地元当局が出す指示を注意深く確認するようお願い申し上げます」と述べた。
一時休業という非常手段が現在もかなりの確率で起こり得ると予想されてるにもかかわらず、マカオのカジノの中で営業を停止した例はまだ出ていない。その一方で、シティー オブ ドリームスのクラブ・キュービックやザ ベネチアン マカオのポーカー・キング・クラブ(PKC)などの多くの施設は一時的に営業を停止している。PKCは、「消毒作業のために営業を停止しております。営業再開は今後通知いたします」と述べた。
また、日曜には、ボーダーゲートが通常の午前1時という閉門時間よりも3時間早い午後10時に閉門されることも発表された。これもまたマカオの事業者にとっては打撃となる。
マカオ政府観光局が発表した数字によると、金曜と土曜の訪マカオ旅客数は合計112,936人で、春節休暇初日にマカオ入りした人の数は2019年の84,777人から55,098人へと34.6%減少し、2日目は141,306人から57,838人へと59.0%減少した。
中国大陸からの旅客数が平均よりも大きな減少幅となり、土曜は前年比64.7%減の33,159人、2日間では55%減の66,102人に留まった。
それでも訪マカオ旅客数の大半を占めていたのはボーダーゲート経由の入境で、GW最初の2日間は41,733人となり、港珠澳大橋経由の18,189人そして空路を利用した人の17,717人がその後に続いた。
政府観光庁は昨年、春節休暇にマカオを訪れた人の合計が2018年から26.6%増加して1,213,487人に上ったことを報告していた。
しかしながら、先週アナリストたちは、新型ウィルスの感染拡大への恐れが高まっていることが、GW中、マカオのカジノ事業者に影響を及ぼす可能性があることを予想していた。
木曜のレポートの中で、バーンスタインのヴィタリー・ウマンスキー氏、ユーニス・リー氏そしてケルシー・ヂゥー氏はこう述べていた。「我々は、マカオに短期的なマイナスの影響をもたらす目の前のリスクの高まりを予想している。残念ながら、感染拡大がマカオや全体の旅行へのマイナスの影響、特に間もなくやってくる旧正月休暇中の影響への懸念を増長させることにつながっている。また、カジノやジャンケットが行う春節のパーティーやイベントの一部が中止となる可能性が高いことも分かっており、もしそうなれば、旧正月期間中は予想よりも売上が下がる可能性が高いだろう。この段階では、休暇期間中のホテル予約または旅行の大きなキャンセルというのはまだ聞こえてきていないが、現実にはキャンセルが出ることになるだろう」