ウィダス ホテル&カジノは、まさにクラークのカジノ産業が10年経たずしてどこまで来れたかを示す傑出した例だ。
クラーク地域の基盤となる施設の1つで、2008年当初はホテルとして開業したウィダス ホテル&カジノは今や、クラーク自由港区内の新開発の先頭を走っている。
開業から12カ月を少し過ぎた2009年にテーブル24台とスロットマシン150台を持つカジノゲーミングを初導入し、2014年の一度目の拡張を終えた現在は現代的でおしゃれなゲ ーミングフロアにテーブル67台、スロット370台が設置されている。しかし直近の開発計画によって間もなくその数が再び増加することが決まっており、2020年後半の完成時にはウィダスへの合計投資額は5億米ドル(約545億円)に達する。
経営企画・コンプライアンス部 部長補佐のネキ・リワナグ氏はこのように説明する。「2008年の開業時、我々はカジノを持っておらず、とても、とても大変でした。クラークではカジノを持たなければ生き残れないとすぐに気が付きました。なぜなら、クラークにはゴルフをするかホテルにいるか以外に他にほとんどすることがなです。

しかし、オーナーたちがクラークに投資したがっていた理由は空港でした。我々はそこに成長の可能性を見出し、幸運なことに彼らはさらにビジネスを呼び込むことができました」。
韓国のウィダス・インターナショナル・レジャーが所有・運営するウィダス ホテル&カジノはまた、海外からの客の主な獲得先として韓国人をターゲットにしている。
リワナグ氏はこのように続ける。「そこがマーケットです。クラークは、ゴルフ、カジノ、夜の娯楽(地元のバー)といった韓国人が好むサービスの独自の組み合わせを提供しています。
もちろん、韓国人は自国のほとんどのカジノで遊べないため、ここへやってきます。ここから空港まではたった5分、クラークは韓国からのお客様にとって非常にアクセスしやすい場所です」。
ウィダスのこの直近の拡張は大規模なもので、新しいカジノには200台のゲーミングテーブル、そして800から1,000台の電子ゲ ーミング機が設置される予定となっており、加えてアジアの大手ジ ャンケット事業者が新しいジャンケットルームを利用することになる。このカジノを支えるのがメルキュールとスイスホテルを含む3つのホテルだ。合計でおよそ1,000の客室が提供され、9,000㎡もの小売りスペースによって補完される。
しかしながら、ウィダスはそこで立ち止まらない。先月にはフィリピン基地転換開発公社(Bases Conversion and Development Authority)との間で、クラーク自由港区から北へ30kmの場所にある計画都市、ニュークラークシティにある約450ヘクタールの土地のリース契約を交わし、3つのゴルフコースと4つのホテルを開発する予定をしている。
ハンラックス(Hann Lux)という名のこのリゾートは2段階での開発が予定されており、2025年までに完成予定の50億比ペソ(約106億円)をかけた第1フェーズには、アンサナホテルやバンヤンツリーホテル、18ホールのチャンピオンシップゴルフコースおよびクラブハウスなどが含まれる。
2030年オープン予定の第2フェーズでは、マリオットとウェステ ィンによるラグジュアリーコレクション、18ホールのチャンピオンシ ップゴルフコース2つ、屋外レクリエーション施設、高級ヴィラと住宅、多目的の商業センター、そして10ヘクタールの公園などが総額70億比ペソをかけて開発される。
リワナグ氏は「この施設(ウィダス ホテル&カジノ)を支えるために計画されたプロジェクトである。なぜなら多くのゲストがゴルフをするが、現時点では道を渡って他のコースへとお連れしなければならない。自社のゴルフコースにお連れできた方がいいよね」と話す。
