シンガポールの2つのIR、マリーナベイ・サンズとリゾートワールド・セントーサの事業者たちは、同カジノ入場税が最近引き上げられたことによる痛みをすでに感じているが、メイバンク投資銀行によると、さらなる痛みが今後やってくる。
ラスベガス・サンズが木曜に19年第3四半期の業績を発表した直後に出されたリサーチレポートの中で、メイバンクのアナリスト、サミュエル・イン・シャオ・ヤン氏は、4月のカジノ入場税50%引き上げが、マリーナベイ・サンズの直近四半期のマスゲーミング収益に影響を与えたことを指摘しており、マスGGRは2億5,560万米ドル(約277億3,110万円)へと前年比で4.5%減少した。
しかし、それよりも重要なことに、イン氏は年間パスの価格を2,000シンガポールドルから3,000シンガポールドルに引き上げた影響が今後実感されてくるだろうと述べた。
イン氏は、「シンガポール国民および永住者(SCPR)のカジノ入場税の50%引き上げは、(中略)今後もマス市場のGGRに重くのしかかり続けると見ている。SCPRの2,000ドルの年間パスが続々と期限切れとなる中で、SCPRは年間パスを更新したければはるかに高い3,000ドルを支払わなければならなくなる。そのような急な引き上げによって、一部のSCPRは期限が切れた時点で年間パスを更新せず、それがマス市場のGGRにマイナスの圧力を働かせることになる」と述べた。
マリーナベイ・サンズでは、VIPの取扱高およびウィン率の改善に後押しされて、19年第3四半期のGGRは6億9,830万米ドルへと4.2%の増加となった。