MGMリゾーツ・インターナショナルは、ラスベガス・ストリップの象徴的なリゾート、ベラージオを42億米ドル(約4,565億円)の取引で売却し、リース契約の下で施設の運営を続けていく。
MGMがストリップにある別のカジノ、サーカス・サーカスを8.25億米ドルで売却したことも明かした同日、同社は、ブラックストーン・リアルエステート・インカム・トラストが施設を購入し、その後MGMに年間2.45億米ドルの初期賃料でリースバックする正式契約を交わし、合弁会社を立ち上げることを発表した。
MGMには現金で42億米ドルが支払われ、加えて合弁会社の5%の株式が与えられる。
ベラージオとサーカス・サーカスの両方を売却するという決断は、負債を減らし、新たな投資の機会に向けて自由に動かせる現金を得るために同社の資産ポートフォリオを軽くするという計画の一環で、投資の機会には日本での統合型リゾート開発や、成長する米スポーツくじ産業への関わりの拡大などが含まれる。
MGMのジム・ムーレン会長兼CEOは、「この取引は自社不動産のプレミアムな価値を認め、ゲーミングの一流資産としてのベラージオ独特の価値を強調し、そしてゲーミング及び娯楽施設の一流事業者としての当社の地位を固めるものだ。我々はこの取引から得た資金を、間もなく行われるサーカス・サーカス・ラスベガスの売却資金と併せて、バランスシートの増強と株主への利益還元に使用する」と述べた。
MGMは、資産軽減戦略は同社の不動産ポートフォリオの相互作用、全体の評価そして営業上の可能性を広範にわたって戦略的に見直しを行った結果の集大成だと付け加えた。
同社はプレスリリースの中で、「MGMリゾーツは、当社のビジネスモデルを主として資本集約型の従来型不動産ビジネスから、一流のゲーミング、ホスピタリティおよびエンターテイメント施設の開発者、経営者そして事業者へと進化させている。ベラージオの取引と間もなくのサーカス・サーカスの売却の間に、総額およそ50億米ドル、推定で43億米ドルの現金受取額を予想している」と述べた。