フィリピン国家警察が本日、拉致防止グループ(AKG)向けのサミットを開催し、最近マニラで相次いで発生しているカジノ関連の拉致事件について話し合う。
フィリピン通信社によると、「拉致のないフィリピンに向けた戦略的パートナーシップおよび協力(Strategic Partnership and Collaboration Towards a Kidnap-Free Philippines)」というテーマの下で行われるこのサミットには、PAGCOR、移民局、空港警察、法務省、労働雇用省、マネーロンダリング防止委員会、地方政府の関連部署、フィリピン国家警察そして外務省などの多くの政府機関が参加する。
フィリピン華人商工会議所(FFCCII:菲華商聯總會)などの民間セクターグループ、現地カジノの警備トップや外国大使館なども参加を予定している。
AKGのジョネル・エストモ大佐は、「新しいアプローチ、手続き、特定の問題、可能性の高い原因、介入(プログラム、プロジェクトおよび活動)、問題にどう対処するのかに関する予想アウトプットと時間枠の(考察を行う)AKGサミットテンプレートが用意される」と述べた。
AKGの広報官は、2017年以降カジノに関連した拉致事件が61件発生していることを明かし、2017年と2018年にそれぞれ17件と16件、そして2019年は9月21日までに28件の拉致事件が発生している。
それらの事件では132人が逮捕され、その内訳は中国人が119人、マレーシア人2人、韓国人4人そしてフィリピン人7人となっている。救出された被害者は中国人が57人、マレーシア人4人、韓国人3人そしてその他の国の出身者が少数含まれている。
広報官は、過去3年間での新しいカジノの開業が「カジノ会場内での悪徳闇金融ビジネス(に関与する)という犯罪の考えを持った集団を引き寄せている。故にギャンブルに関わる拉致事件は2017年から今まで増加している」と述べた。