ウィン・リゾーツが、スティーブ・ウィン元会長兼CEOのセクハラ疑惑への対応をめぐって新たな訴訟に直面しており、この1週間で新たに2件の訴訟がネバダ州で提起された。
ラスベガス・レビュー・ジャーナルによると、現在ウィン・サロンまたはアンコール・サロンで働く9名の女性従業員が月曜に提起した一番最近の訴訟は、2018年に初めてスティーブ・ウィン氏への疑惑が持ち上がった後の数週間、ウィン・リゾーツの上級幹部がメディアに話しをしないよう従業員に要求し、報復の可能性から彼らをほとんど守らなかったと申し立てている。
女性たちは各自への5万米ドル(約537万円)以上の損害賠償に加えて、衡平法による救済を求めている。
訴訟は、「ウィン・リゾーツは、確実にスティーブ・ウィン氏または同氏の残った幹部クラスの仲間から従業員を保護することに関心を持っていなかった、または真剣に取り組まなかった」と述べている。また、同社を「これら長年の職権乱用、不正行為そして会社ぐるみでの隠ぺい体質の改善を怠ったことで、多数のウィン・リゾーツの従業員に損害を与え、(中略)多くの人の命、生活そして評判を傷つけた」と非難した。
しかしながら、ラスベガス・レビュー・ジャーナルに送った文書の中で、ウィン・リゾーツは新しい訴訟に含まれる主張は「特別委員会と規制当局によってすでに徹底調査された内容であるようだ」と述べた。
文書には、「会社は迅速な行動を取り、受け取った個々のハラスメントへの申し立てに対処する。特別委員会と規制当局による調査が完了して以降、当社は即座に調査されたこの訴訟にある申し立て以上に同訴訟で述べられた性質の訴状は受け取っていない。会社はすぐに適切な手続きに沿って問題に対処した」と書かれている。
今週の訴訟は、先週後半にウィン・リゾーツとスティーブ・ウィン氏に対して提起された集団訴訟に続くもので、同社が「継続して表面上覚書やその従業員を通じて被告であるウィン氏を支援しており、これは女性従業員が協力したり、性的サービスの強要および性的な敵対環境から解放されることを阻むよう意図されている」と主張している。
スティーブ・ウィン氏にあてられた当初の告発によって、同氏は2018年2月に辞任し、同社に持つ12.1%の保有株式全てを売却した。同氏の辞任がウィン・リゾーツの取締役会のが大きく変わるきっかけとなり、過去12カ月間で6名の新しい取締役が任命され、そのうちの4名が女性取締役となっている。