ドナコ・インターナショナルは1.9億米ドル(約201億円)の損賠賠償を求めてカンボジアにあるカジノのタイベンダーに対してシンガポールで訴訟を提起しており、同社は水曜この訴訟が4か月間延期されたことを明かした。
初期の口頭による証拠審問は7月末から2週間行われ、仲裁請求は2019年11月25日に再開されることになる。
ドナコは、シンガポールの仲裁手続きは機密であり、延期の原因についてこれ以上の詳細を明かすことはできないが、「最大限の効率と努力でもって」請求を前へ進める計画をしていると述べた。
同社はまた、手続きの長さが標準的な慣習に沿っていないことを認めており、シンガポール国際仲裁センターによる2016年の調査を引き合いに出した。同センターは単一の仲裁人を前にした仲裁請求期間の平均値は13か月、仲裁請求の提出から仲裁判断の決定までの中間値は11.3か月であることを明かしていた。ドナコの請求はすでに18か月間続いている。
ドナコは、タイベンダーが競合禁止条項を無視してポイペトのスター・ベガスに隣接するスター・パラダイスでゲーミング営業を続けたことによって受けた損害に対する賠償として1.9億米ドルの支払いを求めている。
リー・バグ・レン(Lee Bug Leng)氏、リー・バグ・フイ(Lee Bug Huy)氏、そしてリー・バグ・トン(Lee Bug Tong)氏というベンダーには以前に、ドナコの経営の下でゲーミング施設を開く許可が与えられていた。その取引では後者が月間500万バーツ(約1,716万円)の管理費を支払っていたが、その契約は2017年に期限が切れ、新たな管理契約は結ばれなかった。
スター・ベガスが建つ土地の所有者でもあるベンダーは、競合禁止条項を無視してゲーミング営業を続けた後、6月にドナコの50年間の土地リース契約を解除すると脅迫した。
カンボジアのバンテイメンチェイ第一審裁判所はその後、さらなる審問が行われるまでベンダーがそのような契約解除を行えないようにする独自の差止命令を出した。ドナコは現在、オーストラリアのベンダーに対しても訴訟を提起しており、NSW最高裁はベンダーが同社の17.9%の株式のいずれも売却しないようにする凍結命令を出している。