アジアのカジノ事業者、メルコリゾーツ&エンターテインメントが、日本のIRライセンスを勝ち取った場合アジアのMICE産業を改革することを約束し、シンガポールのマリーナベイ・サンズ(MBS)が大成功を収めたMICEモデルは「日本にとっては十分ではない」と主張した。
第1回[関西]統合型リゾート(IR)産業展において、ほぼ日本人で構成される約350人の聴衆に向けて3本の柱からなるプレゼンテーションを行ったメルコは、MICE施設の再定義を中心に同社の統合型リゾート構想で作る予定の施設の最新情報について詳しく説明した。
メルコのデザイン部門(日本)の新バイスプレジデント、ピム・ロブレクツ氏は、「ここに建設を計画しているのは、まさに他に類を見ない新世代の統合型リゾート。世界中で旧世代のMICE施設を多く建設してきた経験があり、私はこの新世代のIRに何が必要かについてコメントする資格を十分に有していると感じている。シンガポールで行われたマリーナベイ・サンズ・エキスポと日本に必要なものとの比較を多く耳にしてきた。当時MBSを設計・建設したチームを率いた経験から、同じモデルは日本では十分ではないという事実を皆さんに伝えることができる」と語った。
ロブレクツ氏は、そのようなMICEスペースを、プレミアムイベントを誘致するための「大きいだけでなく類まれな体験を提供する」施設と説明した。
大阪の夢洲にある49ヘクタールの土地に建設が予定されているIR開発には、史上最大の日本庭園、健康と癒しに特化したホテルを含めたそれぞれが約1000室を有する6つのホテル、水をテーマにしたアミューズメントパーク、そして屋根から吊り下がったパフォーマーなど、内蔵型のエンターテインメント機能なども盛り込まれることが予定されている。
このIRの山に似た構造は、大阪府の県境に延びる山々をイメージして設計されている。
メルコのローレンス・ホー会長兼CEOは、「シティ・オブ・ザ・フューチャー」と呼ばれる同社のコンセプトについて、「プレミアム客にアピールする体験を作り出すことはメルコの得意分野だ。我々のゲストは、要求が高く、旅行経験豊富で、自然に関心があり、新しい体験を求めている。関西空港を拠点とする旅行計画が、格安の旅行客ではなく、プレミアム旅行客であふれることを確実なものとするために、これまで誰も見たことがないようなリゾートを作る必要がある」と語った。