投資顧問会社のサンフォードC.バーンスタインのアナリストによると、メルコリゾーツ&エンターテインメントによるスタジオシティのVIPゲーム終了の決断は、VIPの各テーブルの利益率をより適した施設へと移すことでそれを改善することが狙いだという。
メルコは火曜、マカオのスタジオシティのVIPプレイを2020年1月15日から停止するという驚きの発表を行った。当初は一般客の市場に焦点を当てたIRであった施設に、この部門を導入してから3年に満たない。
文書の中でバーンスタインは、メルコがスタジオシティにある46のテーブルのリース契約をより活用するために終了する可能性が高いと述べた。
「2020年、メルコにとってカギとなるのは46のテーブルを有効活用することだろう。シティ・オブ・ドリームス(そしてもしかするとアルティラも)にあるこれらのテーブルの経済的利益をより高めること」と、アナリストのヴィタリー・ウマンスキー氏、ユーニス・リー氏そしてケルシー・ヂゥー氏は語った。
「メルコの観点では、テーブルの回復によってこれらのテーブル当たりの利益を最大限に高めることが可能となる。テーブルごとに生み出される利益(メルコが持つスタジオシティの54%の持分を考慮に入れて)は、シティ・オブ・ドリームス(VIPと一般客用の両方で)の方が多く、アルティラでさえも多い。
従って理論的には、テーブルはメルコのポートフォリオの別の場所でさらに有効活用できる。これは、新たに導入されたテーブルには助走期間が必要なために少し時間はかかるかもしれない。しかしシティ・オブ・ドリームスでは、モルフェウスの施設が助走を早める助けとなる」
スタジオシティは現在、四半期ごとに46のテーブルのリース料約700万米ドル(約7億6千万円)を支払っており、これは施設のVIPのゲーミング粗収益の約9%に相当する。
その廃止は費用削減を意味することになるが、バーンスタインは、スタジオシティは2020年からEBITDAの10%失う立場にあり全体のインパクトはマイナスとなる、と述べた。
メルコは近年、12か月前にシティ・オブ・ドリームスのプロパティ・プレジデントをゲイブ・ハンタートン氏から前スタジオシティトップのデイビッド・シスク氏に入れ替えており、マカオの施設の正しい配分を見つけるのに苦労してきた。スタジオシティのシスク氏の役職はその後ジェフ・アンドレス氏が引き継いだ。