クラウン・リゾーツが企業再建をゲーミングフロアにまで広げているようだ。同社は月曜、2022年末までにオーストラリアの統合型リゾートでの屋内喫煙を段階的に廃止していくことを発表した。
今回の方針転換によって主に影響を受けることになるのがクラウンのプレミアムゲーミングエリアで、現在は適切な空気洗浄技術を導入した特定エリアでの喫煙を許可している。
クラウンは月曜、オーストラリアのカジノ(クラウン・メルボルンおよびクラウン・パース)などのプレミアムゲーミングエリアを直ちに禁煙にすると述べ、残りは屋外喫煙エリアが設置される間の移行期に入ると述べた。
業務執行役会長のヘレン・クーナン氏は、「我々は喫煙に関する地域社会の感情に寄り添い、期待に応えることに固い決意を持っている。
施設での屋内喫煙を段階的に廃止するというクラウンの決定は、それらの変化する期待に対応する中で下された。我々は従業員、ゲストそして地域の人々の健康と安全を最優先に考えている」とコメントした。
最近行われたニューサウスウェールズ州(NSW)でのバーギン調査によって、メルボルンとパースにあるVIPルームと銀行口座が資金洗浄に使用されたことを示す証拠が明らかになり、クラウンのプレミアムゲーミング事業は、ここ最近の苦悩の中心にある。
そのことが発覚してから、同社はジャンケット事業者との全ての活動を停止しており、一方で西オーストラリア州規制当局は先月、クラウン・パースがジャンケット行為、プレミアムプレイヤー活動またはVIPプレイヤー活動の運営に参加することを禁止する命令を出した。
ビクトリア州及び西オーストラリア州両政府は、クラウンがそれぞれの州のカジノライセンス保持の適格性を有しているかを調査する王立委員会を数カ月以内に個別で実施することを発表している。
すでにNSWで不適格と判断されているクラウンは現在、適格性を満たし、クラウン・シドニーの新カジノをオープンできるようNSW規制機関と協力して取り組んでいる。