ラスベガス・サンズ(LVS)の社長兼最高執行責任者、ロブ・ゴールドスタイン氏は、同社が33億米ドル(約3,696億円)をかけて拡張するシンガポールの統合型リゾート、マリーナベイ・サンズ(MBS)の主なターゲットが大きな利益を生むプレミアムマスセグメントであると明かした。
同社は、運営するシンガポールのカジノの収益が16.6%減の5億4,400万米ドルとなったことを報告しており、それを受けてMBSの長期計画を説明したゴールドスタイン氏は、LVSは2009年の初オープン時にプレミアムマスセグメントに対応するために必要なカジノルームを提供していなかったと述べた。しかし2027年にオープンが予定されている4つ目のタワーが、特にその問題に対処するために開発されていることを明かした。
同氏は、「15年前にMBSを設計し、ハイエンド用に豪華スイート、その他客層向けに高級ホテル客室を作るという当時としては一般的なものを建設した。その当時にプレミアムマスセグメントの台頭が信じられないほどの力を持っていることは想像できなかった。このセグメントは要求が厳しく、そしてそうあるべきだ。今四半期、マカオでテーブル1台当たり19,000米ドル、ほぼ20,000米ドルの売上を上げることができ、初めてそのセグメントで一日の売上約500万米ドルを達成した。このように成長しているが、シンガポールのこのセグメントにはそれさえも優に超える大きなチャンスがある。我々はこのセグメントに向けて適切なカジノルームを作らなかった、彼らが求めるプレミアムマスのエンターテインメント製品を提供しなかった。このセグメントというのは、ライフスタイルセグメントだ。そして今回の拡張によって、まさにそこを狙っていく。各室約90㎡のスイートを1,000室作っている」と語った。
ゴールドスタイン氏は、MBSの拡張を、この地域で最高のスイートと最高のエンターテインメントを提供することで「シンガポールの裕福な外国人観光旅行」をターゲットにするものだと説明した。
「このプロジェクトはシンガポールとMBSを次のレベルへと引き上げてくれるだろう。シンガポールのプレミアムマスのためのマーケットはそこにある。開拓の必要がある。シンガポールは、常識を超える素晴らしい場所であり、その成長は今後も続いていく。これを実現させた政府の選択は賢明であり、大変感謝しており、興奮も抑えきれない」と付け加えた。