マカオのゲーミングに関する教授で元議員のデイビス・フォン(馮家超)氏は、マカオのジャンケット事業者は、中国本土の顧客から香港や東南アジアに対象を移すことで、生き残るだけでなく、さらなる繁栄も可能であると述べている。
マカオのコマーシャルゲーミング研究所所長の所長兼マカオ大学の統合型リゾートと観光事業運営科教授である同氏は、同大学で行われた「責任あるギャンブルプロモーション2021」を祝う式典で、中国の越境賭博に対する取り締まりによる最近の問題に対処するにはジャンケット業界次第であるとメディアに語った。
アルヴィン・チャウ元CEOの逮捕に続き、マカオの主要なジャンケット事業者であるサンシティグループがVIPルームを閉鎖し、最終的に今月初めに事業を停止した現在、ジャンケット分野は岐路に立たされている。
フォン氏は次のように述べている。「これらの状況変化により、マカオでのゲーミングサービスは海外からの市場に依存するようになるだろう。つまり、さまざまな地域からの顧客を(呼び込む)ことになる。
従来の一部のカジノやVIPルームは、中国本土の顧客をターゲットにして事業を推進してきたが、これは法制度と矛盾している。
だがしかし、我々の組織が再編段階にあるとすることには反対である。VIPルームは(マカオが1999年にポルトガルから中国に返還される)前から存在していた。私は、その10年の間に日本人やマレーシア人、タイ人、台湾人を含む東南アジアからの多くの顧客がいたことを覚えている。
従って、将来的にはルールの変更に準じて、VIPルームを適切に調整する必要があると思う。返還後、我々は中国本土に重点を置いたからといって、東南アジアからの顧客を忘れてはならない」。
短期的には、新型コロナが中国とその2つのSARの世界との国境を封鎖したままにしているが、マカオはその空白を埋めるために香港に注目すべきだと同氏は考えている。
「香港の顧客は、常に重要な人脈源であった。中國へ返還前は、毎年700万人が香港からマカオ訪れていたが、我々のマーケティングでは中国本土に重点を置いていたために、その数は500万人にまで減少した。今、我々は以前のマーケティングを利用する機会を得た。つまり(香港との)国境が(12月19日から)再開となる時に、我々はより多くの香港の顧客を取り込みながら、着実に前進していく。
これは短期的なものである。中期的には、ワクチン接種により来年は国際観光ができるよう願っている」。
2022年がマカオのゲーミング業界に何をもたらすかについてより広く話すと、フォン氏は、総ゲーミング数と訪問者数の間に明確な相関関係があるとし、次のように述べた。
「訪問者数が増えると、GGRも増える。我々の観光客数はGGRを押し上げる主な要因である」。