非常に重大であるものの予想外ではない出来事として、マカオ政府からVIPゲーミング・プロモーションサービスの提供を認可されていたサンシティ企業のサンシティ・ゲーミング・プロモーション・カンパニーが10日(金)、完全な事業停止を正式に発表し、一つの時代が終わった。
この発表は同社から従業員への手紙で通達され、それが昨夜遅くまでインターネット上で拡散された。手紙の本文は以下の通り:
従業員の皆様へ
当社は、様々なカジノから連携を停止する旨の通知および司法手続きに対応するための事業停止により、事業継続が困難となりました。
現在直面している不可抗力の要因を考慮し、当社は惜しみつつも12月10日以降、直ちに事業を停止することを発表します。
当社は、円滑な移行を確実に行うために関連する政府部門と協力し、いずれ部門長を通じて取り決めを発表する予定です。
サンシティ・ゲーミング・プロモーション・カンパニー
2021年12月10日
この発表は、同社の唯一の株主であるアルヴィン・チャウ氏が保釈の見込みなしに逮捕・拘留された後、組織犯罪関与、違法賭博とマネーロンダリングの容疑での裁判を待っている中、出された。これにより、かつてはマカオ、アジア、そして世界中で誰もが認めるVIPカジノゲーミングプロモーションの王であったサンシティのジャンケットプロモーション事業が終了する。
サンシティのジャンケット事業は2007年に設立され、マカオ半島のスターワールドに最初のVIPルームを開業して以降14年の歴史がある。サンシティによるジャンケット帝国のピーク時には、マカオに17のVIPルーム、フィリピン、カンボジア、遠く離れたオーストラリアにまで同様の部屋を所有していた。また、世界記録を更新したマカオGGRの3分の1に当たるVIPルームを単独で所有していた。
同社閉鎖の影響により、マカオのゲーミング業界には多くの未回答の疑問が残っているが、とりわけ上記サンシティの元従業員の将来に関する事項が含まれたままである。
サンシティが元顧客に支払うべき預り金の最終的な行方もまだ解っていない。そして、同グループの主な財源を与えられた他の多くのサンシティ企業、およびマカオの他のジャンケット事業者らも、もはや存在しなくなりはじめている。