CBRE エクイティ・リサーチは今週、グローバルゲーミング分野の大型株の株式調査取材を再開し、ウィン・リゾーツを除くマカオ向け事業者への短期投資を行わないよう警告を出した。
同社は6月にユニオン・ゲーミングを買収後、以下の企業に関する株式調査を再開しており、新たなCBREエクイティ・リサーチがそれらの最初の株式投資情報の提供を行うようになるだろう。
シーザーズ・エンターテイメント、ゲーミング&レジャー・プロパティ、ラスベガス・サンズ、MGMリゾーツ、ペン・ナショナル・ゲーミング、VICIプロパティ、ウィン・リゾーツ、ドラフトキングス、エンテイン PLC、フラッター・エンターテインメント
CBREがカバレッジを開始するための長期的産業概要の中で、アナリストのジョン・デクリー氏は米国の国内カジノおよびオンラインゲーミング市場をターゲットとするこれらの企業向けに、この分野に魅力的なレベルで参入できる幾つかの機会があると挙げているが、先週のサンシティグループの元CEOアルビン・チャウ氏の逮捕に続き、コンセッションの再入札や、入境制限緩和、そしてもっとも緊迫している中国の越境賭博とジャンケット業界が直面している逆風に関する高い不確実性を鑑み、マカオへの投資に対して警告を出した。
同氏はまた、「これらの明らかな逆風を考慮し、我々はマカオの短期的な見通しに関して警戒し続ける」と述べている。
とりわけ、オミクロン変異株の出現と新型コロナ感染拡大に対する中国の慎重な対策により、マカオのスケジュールはますます遅れており、現在6社が保有するゲーミングコンセッションとサブコンセッションのライセンスを、有効期限である2022年6月から少なくとも1年間延長するだろうと考えている。
またデグリー氏は次のように述べた。「2001年にゲーミング法が公布された後、政府は最後の3つのライセンスを付与するのに約7カ月かかったことを思い出してください。この延長はある程度余裕が出来るかもしれないが、突き出た部分を取り除くことはほとんどない」。
新型コロナからの回復で、同氏は2023年までに完全に回復すると予想しているマス市場に関しては強気であるが、チャウ氏の逮捕は「アジアのゲーミング業界全体の隅々にまで波紋」を広げ、必然的に短期的なプレミアムマスも含むプレミアムセグメントにも影響を及ぼすだろうと話す。
また同氏曰く、VIPセグメントは直接および非ジャンケットプレイにおいて、2023年には新型コロナ発生以前のレベルより25%まで回復する可能性があるが、「実際の数字は相当低くなる可能性がある」とのことである。
マカオへの慎重な姿勢にもかかわらず、同氏はウィン・リゾーツの価値を数ある中からの明晰な選択として見なしている。
同氏は次のように述べた。「今後、マスマーケットに対応するためにマカオのポートフォリオを再考する必要があるが、ウィンの資産は事業において最高のものの1つである。
我々は、ウィン株式の価値を特別な状況と逆張り投資家の遊びとして見ている。多くの投資家は、マカオと同社のVIPエクスポージャーに過度に注目しており、スティーブ・ウィン氏が築いたクラス最高の世代別資産の大きな価値を見落としている。
新たに就任するCEOのクレイグ・ビリングス氏は、マカオでのより広範な事業再開と回復を待つ間、価値を引き出すために、自由に使える多くの手段を持っていると信じている」。