問題を抱えたサイパンのカジノのインペリアル・パレス・サイパンの親会社は、今年初めにカジノライセンスが停止されたのを受け、資産価値が44.6億香港ドル(約654億円)まで急落したと述べた。
香港証券取引所への提出書類の中で、インペリアル・パシフィック・インターナショナル・ホールディングスは、同グループの有形固定資産に関する最新の評価草案に基づいて、固定資産の下では2020年12月31日現在の価値と比較して44.6億香港ドル(約654億円)以上の減損が見込まれている有形固定資産の修正価値を、株主および潜在的投資家に通知した。
この減損は、71.1億香港ドル(約1,131億円)からわずか26.5億香港ドル(約388億円)への価値の大幅な低下を表しており、これは「主に連邦カジノ委員会によって出された命令に関連した評価の主な前提を変更したことの大部分が起因している」。
4月に出されたこの命令は、IPIの現地子会社であるインペリアル・パシフィック・インターナショナル(CNMI)LLCが保有するカジノライセンスを、ライセンス契約に基づく特定の要件に準拠していないという一連の告発を受けて無期限に停止するためのものであった。
これらの告発は、以下に関連している。IPIが昨年8月の年間1550万米ドル(約16.7億円)のライセンス料未払いと、10月の年間310万米ドル(約3.3億円)の規制管理手数料の未払い、2018年と2019年の両年で地域便益基金(community benefit fund)に2,000万米ドル(約21.5億円)を寄付しなかったこと、最低20億米ドル(約2,157.4億円)の資本要件を順守しなかったこと、及びベンダーへの未払い金全額を返済すべきというCCCの命令を順守しなかったことである。
同社は、4月から6カ月間の猶予が与えられており、1,550万米ドル(約16.9億円)のカジノライセンス料と310万米ドル(約3.3億円)の規制管理手数料、および660万米ドル(約7.2億円)の罰金を返済すること、さもなければライセンスは取り消しとなる。
同社はその後、サイパンの高等裁判所にライセンス停止の司法審査を行うよう審査請求を提出している。また同社は、司法審査が進行中であることを一夜にして確認した。
インペリアル・パレス・サイパンは2020年3月から閉鎖されている。当初は新型コロナによるものであったが、最近ではライセンス停止による閉鎖となっている。