ビクトリア州王立委員会によるクラウン・リゾーツの調査について、同社がクラウン・メルボルンの運営に不適格であると判断した。しかし、26日(火)の朝に発表された州政府に提出された報告書によると、王立委員会のレイ・フィンケルスタイン氏は、直ちにライセンス取り消しは行わず、同社が適切な状況に戻るまで監視をすることを決定した。
フィンケルスタインレポートでは、クラウン・メルボルンがカジノ規制法の下でカジノライセンスを保持し続けるのに適していないこと、カジノ規制法またギャンブル規制法に違反していること、そしてマネジメント契約及びカジノ契約の条項に違反していることを明らかにした。また、クラウン・リゾーツがクラウン・メルボルンの運営会社として適格ではないとした。
しかし、ライセンスを取り消すのではなく、「カジノ管理法を改正し、不適当と判断されたカジノ事業者の業務を監督・管理する権限を持つ特別監督者の設置」を提案した。
「クラウン・メルボルンについては、2年間の期間、同社の業務を監督・管理するべく特別監督者を任命すべきである。期間終了時には、規制当局はクラウン・メルボルンがカジノライセンス保持に適した企業となったか、また公益になるかの判断をするべきである」。
加えて、「2年間で規制当局がクラウン・メルボルンのカジノライセンス継続保持を適切であると判断した場合は、クラウン・リゾーツがクラウン・メルボルンの運営会社として適格であるとなる」とも述べている。
今回の決定は、クラウン・メルボルン調査をする王立委員会側弁護人が7月に公共の利益とビクトリア州カジノ管理法の違反を理由に同社がカジノライセンス保持に不適格であると要請したものによる。
対してクラウンは、独立した監督機関の適切な調査を求め、同社弁護士のマイケル・ボルスキー氏はライセンスの取消は公共の利益を損なうものであると主張していた。