オーストラリアのスロットマシン大手アリストクラートは、オンラインゲームプラットフォームプロバイダーのプレイテック株式会社を買収するため、39億豪ドル(約3,313億円)の入札を開始した。
18日(月)の提出書類によると、アリストクラートはプレイテック社の発行済み株式の20.7%を占める同社株主から意向書または取消不能の契約書をすでに受け取っており、同時にプレイテックの取締役会は、残りの株主にこの計画に賛成票を投じることを全会一致で推奨しているとのこと。
契約条件として、アリストクラートは1株あたり現金680ペンスで提示しており、これは先週15日(金)の終値429ペンスを58%上回る価格である。
世界的なスロットマシン製造業者は、プレイテックの買収により、アリストクラートの成長戦略が加速し、そして戦略的利益がもたらされるだろうと述べた。これには、700億米ドル(約7.9兆円)のオンラインRMG分野の「マテリアルスケール」の創出や、中期的な収益とその収益成長、幅広い顧客層とプレイヤーのニーズへの対応及び「価値連鎖全体にわたって、流通チャネルの競合がない」複数のヨーロッパ市場での運用や革新の実現などが盛り込まれている。
アリストクラートのCEO兼専務取締役のトレバー・クロッカー氏は、次のように述べている。
「提案された組み合わせにより、アリストクラートの世界クラスのゲームコンテンツと顧客及びプレイテックの業界をリードするグローバルオンラインRMGプラットフォームおよびヨーロッパのB2C拠点との規制関係を統合することになるだろう。
統合されたグループは、世界中のゲーム顧客向けにエンドツーエンドソリューションの幅広いポートフォリオだけでなく、同様に責任あるゲームプレイと革新に対する共通の重要認識が支える円滑なプレイヤーエクスペリエンスも提供するだろう。
さらに、このビジネスは特に北米で広がりを見せる急成長中のオンラインRMG分野で好機を掴むことで、持続可能な株主価値を引き出せる理想的な立場にいる。
プレイテックの才能あるチームにアリストクラートの定評のある強みと勢いを加えることで、特にB2Bへの対応能力に関して、グローバルなオンラインRMG分野で真の業界リーダーが生み出すだろう」。
アリストクラートは、既存の現金の11億豪ドル(約933億円)と20.5億米ドル(約2,342億円)の貸付、そして今週始まったエンタイトルメントオファーで獲得した株式13億豪ドル(約1,103億円)で買収資金を調達する予定であると語った。