サンズ・チャイナ社長のウィルフレッド・ウォン博士は、現在6社のコンセッション保有者の期限が迫っていることから、マカオ政府はコンセッションの延長を検討する必要があると述べている。
政府はこれまでに、マカオのゲーミング法に変更の可能性があることから、ゲーミングコンセッションの再入札プロセスを今年の下半期に開始する意向を示していた。
しかし、6社のコンセッション事業者のライセンスは2022年6月に期限切れとなり、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響を考慮すると、最長3年間の延長により政府に時間的余裕を与えられるのではないかと考えられている。
ウォン博士は21日(木)の朝(アジア時間)に行われたラスベガス・サンズの第2四半期決算報告会で、このような延長は少なくとも有力な検討事項でなければならないと述べた。
「延長は非常に複雑な問題で、マカオ政府と中国政府は慎重に検討しなければならない」と述べ、パブリックコメントの開始は9月12日の立法院選挙後になると予想している。
「政府がライセンスの見直しを急いでいるとは思わない。政府は物事を適切に進めたいと考えており、周知の通り、コンセッションやサブコンセッションの問題など、対処しなければならない多くの法的問題があり、新しい議会が設置されて初めて立法議会に出られるからだ」。
「当社は現段階では、投資や再投資の機会、施設の建設、業務設備の改善、感染拡大中に非常に重要な安定した労働力の維持などへの尽力および政府との利害関係の調整に焦点を当てている」。
「コンセッションの期限が近づけば、当然、その延長は政府が検討しなければならない選択肢の一つとなるだろうから、いずれはうまくいくはずだ」。
同博士によると、新型コロナのより差し迫った問題を考えると、政府は現在、コンセッションの更新の問題を後回しにしているようだ。
「現段階では、彼らの関心は他に向いていない」と同博士。「マカオ政府は、マカオが安全な都市であり続けるための努力や新型コロナに対するあらゆる予防策を講じていること以外に、次期立法議会選挙の準備中。コンセッション更新のためのパブリックコメントを今年後半に向けて開始する目標で動いているが、これは立法議会の選挙後にしか実現しないだろう」。
現行法では、マカオのゲーミングコンセッションはそれぞれ最大5年まで延長できるが、SJMとMGMはすでにコンセッションを2年延長し、他の4つのコンセッション保有者(ギャラクシー・エンターテインメント・グループ、メルコリゾーツ、サンズ・チャイナ、ウィン・マカオ)の2022年6月の満了に合わせていることから、3年延長の可能性が最も高いと見られている。
ラスベガス・サンズの会長兼CEOロバート・ゴールドスタイン氏は、延長の有無に関わらず、新しいライセンスの獲得に成功すると確信しているようだ。
「当社は、現在の立場に非常に自信を持っている」とコメント。「辛抱が必要だが、マカオの開発を多角的に進め、コタイ地区の開発を担当したシェルドン氏のように150億ドル(約1兆6,500億円)以上を投資し、政府の助言や指示に従ってきた」。
「したがって、自信を持ち続けており、政府の決定を非常に忍耐強く待っている。新しいことは何もない」。