米国連邦保安局は、サイパンのカジノ事業者インペリアル・パシフィック・インターナショナル(IPII)LLCの元建設作業員7名に下された540万米ドル(約5億9,100万円)の判決の支払いに充てるため、所有するゲーミング機、コンピュータ、家具などの資産の差し押さえを命令した。
地元メディアの報道によると、NMI地方裁判所のラモナ・V・マンローナ主席判事は、同社が5月に原告に現金を支給する判決に従わなかったため、先週に作業員らによる資産差し押さえ要求を認め、執行令状を発行。作業員らは同社を労働違反と人身売買で訴えていた。
この令状により、米国連邦保安局は「(1)IPIの弁護士が2021年3月3日に提出した「資産一覧」に記載されている全てのコンピュータハードウェア、家具・設備、車両、カジノのゲーミング機、(2)IPIが関与した他の民事訴訟で2021年3月8日に提出した書類に記載されているIPIのカジノに吊るされた2つのクリスタル・ドラゴンを含むがこれに限定されない」資産を差し押さえられる。
このクリスタル・ドラゴンは現在、サイパンのインペリアルパレス・ホテルのロビーに飾られている。
今回の件だが、元契約者への210万米ドル(約2億3,000万円)の負債を埋めるため、同社のスロットマシンと車両を売却するよう同様の命令が1週間前に出されたばかり。
インペリアルパレス・サイパンは、新型コロナウイルスの影響で2020年3月から閉鎖されている。最近ではカジノライセンスが6ヶ月間停止され、ライセンスに基づく一定の財務義務を果たさない場合はそれを取り消される恐れがある。