ベトナムのスポーツベッティングに対する規制強化が、ここ数週間でヨーロッパでのEURO 2020チャンピオンシップ(欧州選手権)とブラジルでのコパ・アメリカ(南米選手権)に合わせて起きた違法なサッカーくじを増長させた非難されている。
ベトナム国立銀行は今月、サッカーくじを含むギャンブルに関連する取引に関して、顧客に支払い口座や銀行カード、eウォレットの使用を促す可能性のある条件を作成しないように銀行と決済会社に通達したと発表した。
その通達は以下のように解釈できる。「オンラインサッカーくじは非常に簡単になってきている。プレイヤーは自分の携帯電話でオッズを確認し、オンラインでサッカーの賭けをすることができる。今日のようにこれほど簡単にブックメーカーにアクセスし、オンラインサッカーくじができるのは、これまでになかった」。
VietnamNetの記事によれば、違法なサッカーくじの増加は(年間売上高で100億米ドル(約1兆円)を占めると推定)、この分野への投資を妨げる過度に厳しい規制に一部原因があるとのこと。
ベトナムでのスポーツベッティングは、2017年に5年間の試験的プログラムの下で合法化されており、地元の人々が特定のカジノでギャンブルが出来る3年間の試験プログラムと変わりはないが、法令第6号で賭けをサッカー、競馬、グレイハウンドレースに限定していることから過度に制限していることがわかる。
また、最低1兆ドン(約47億円)の法定資本金を要するとしている。サッカーくじはFIFA公認の海外トーナメントに制限されており、英国プレミアリーグやスペインのラ・リーガなどの人気リーグは利用不可となっている。そのためこの法令は、ベトナムの合法的なスポーツベッティングの領域を前向きにテストしてくれる個人投資家を引き付けることができなかった。
この分野で進展が見られるのは、財務省(MOF)が、より多くの国際サッカーイベントへの賭けを可能にする新しい法令計画を進めた1年後となるが、そのような改定はまだ予定されていない。
地元メディアの報道によると、同省は先月、地元の人々がカジノでギャンブルできるようにする試験計画の2024年までの延長を示唆した。当初の計画では、地元の人々が3個所のカジノでギャンブルができるよう提案されていたが、これまでにそのような許可が下りたのはフーコックのコロナリゾート&カジノの1個所のみとなっている。