アジアのゲーミングおよびレジャー業界を取材して16年目を迎えたIAGの新連載では、「The Battle of Big and Small(大小の戦い)」というちょうど10年前に書かれた特集記事から、2011年5月当時の話題を振り返る。
2011年5月、Inside Asian Gamingは、自動シックボー( 大小)のペイアウトに関するマカオゲーミング監察協調局(DICJ)の判断が、電子ゲーム市場により広範囲に及ぶ影響を与える可能性があると、複数のゲーミング製品メーカーが懸念していることについて初めて触れた。
ここで問題となった判断というのは、自動ゲームのシックボーのトリプルベット(3つ全てのサイコロの出目が特定の同じ数字)に最大191倍という配当倍率が与えられたことに関係していた。ライブゲ ームのシックボーで認められている最大倍率は151倍だった。トリプルベットの最大倍率が151倍に制限されていた同ゲームの一部のハイブリッドバージョンが、191倍という倍率を提示する完全自動化ゲームと比べて、競争上劣位にある可能性があるということが明らかになった後、DICJは販売業者と事業者に対して、自動ゲ ームは、今後元々のライブゲームと異なる倍率を提示することはできないという通達を出した。
この判断は、すぐに業界の注目を集め、ある大手販売業者は当時、「この判断は、シックボーにとどまるのか、それともビデオカードゲーム、バカラおよびビデオと自動ルーレット両方といった他のゲームにも適用される可能性があるのか?」とIAGに問いかけた。
その答えとは、ご存じの通り、判断はシックボーだけにとどまらなかったというものだ。今では市場全体で、販売業者は、いずれの自動化テーブルゲームで提示される最大倍率も、ライブバージョンで提示されているものと一致していなければならないと認識している。
また、新ゲームの承認を受けることに関わる課題を考えると、マカオのカジノフロアで利用できる自動化テーブルゲームが限られているということも主な理由の1つになっている。
以上、歴史の授業でした!