ゲンティン・シンガポールは、2020年3月31日までの3カ月間の業績が大幅な連続的下落となり、同社にとって重要市場の数カ所で新型コロナウィルスが再拡大したことを発表した。
国内観光客を引き付けるための斬新なイベントやプロモーション開発に継続的に注力しているにもかかわらず、ゲンティン・シンガポールの第1四半期の収益は、前年比32%の急落、第4四半期から12%減の2億7,790万シンガポールドル(約227.8億円)となった。調整後EBITDAは前年比15%、前四半期比39%減の1億2,810万シンガポールドル(約105.8億円)となった。
シンガポールの統合型リゾートであるリゾートワールドセントーサ(以下、RWS)のゲーミングセグメントは、第4四半期の2億1,350万シンガポールドル(約175億円)からわずかに増収し2億1,690万シンガポールドル(約177.8億円)と好調であった。ただし、非ゲーミング部門は前年比56%減、前四半期比29%減の6,070万シンガポールドル(49.7億円)であった。
12月四半期の税引き後の純利益は1億3,150万シンガポールドル(約107.7億円)を記録したが、利益は74%減の3,450万シンガポールドル(約28.2億円)ちょうどで、「シンガポール政府が開始したさまざまな支援策がなければ、もっと著しい下落となっただろう。」と、同社は述べた。
「観光部門は、我々の従来の市場間における往来制限により依然として打つ手がない状態である。弊社事業の再開は、人々の安全、また従業員の健康と安全を最優先事項として、慎重かつ調整された一連の作業となる。
「世界的にワクチンの導入が始まっている一方、海外旅行は、我々の重要市場先の数カ所で起きた新型コロナウィルスの再拡大によりかなりの打撃を受け続けている。特にレジャー目的の海外からシンガポールへの訪問者は、短期的には戻ってこない可能性が高いと考えられている。」
ゲンティン・シンガポールはまた、RWSの45億シンガポールドル(約3,688.億円)をかけた衛生面と安全面の新たな方針を含む拡張の再設計を続けている。その目的は、同社が訪問者に安心感を与えるだけでなく、「持続可能且つ革新的な都市として1番になるというシンガポールのビジョンに沿った持続可能な都市の機能」を与えることである。
同グループは、目標として2030年までにセントーサ島をカーボンニュートラル(炭素中立)な行き先に変えていくことであると述べた。