米大手プライベートエクイティ・ヘッジファンド投資会社のブラックストーン・グループが、豪クラウン・リゾーツ買収のための80億豪ドル(6,700億円)の提案を取り巻く条件への一連の変更点を説明し、規制上の承認プロセスに関してより明確にするよう求めた。
今回の変更は火曜にクラウン・リゾーツが明かしたもので、ブラックストーン所有のクラウンがシドニー、メルボルン、そしてパースで継続してカジノを所有・運営するのに適した法人であるというお墨付きをブラックストーンが規制機関から得るという以前の条件に関係している。
ブラックストーンは現在、それぞれの各州の該当するカジノ法および枠組み合意で求められるクラウンの発行済み株式の100%を取得するための各関連規制当局からの承認など、さらに踏み込んだ内容のお墨付きを求めている。
また、同社は西オーストラリア州またはビクトリア州のライセンスのいずれも、取り消し、停止、破棄またはその恐れがない、もしくはニューサウスウェールズ州規制機関のライセンスが付与されないことを認める、または認める恐れがないという新たな条件も設定している。
同様に、ブラックストーン側は、規制当局がライセンスまたは枠組み合意に対して、(ライセンスの価値に)重大な悪影響となる条件を課した場合、その提案を取り下げ、そしていずれかの当局が上記の状況のいずれかが発生するような提言を出した場合にも取引から手を引く。
クラウンによると、ブラックストーンは現在、2021年第3四半期までに誠実性の全面承認を得ることを期待しているものの、今回の提案は借り入れによる資金調達を行うことを条件としていないと述べている。
すでにInside Asian Gamingが伝えた通り、ブラックストーンの今回の提案が受け入れられた場合、同社は1株あたり現金11.85豪ドル(990円)という参考価格でのスキーム・オブ・アレンジメントという手段を用いてクラウンの全株式を取得することになる。ブラックストーンは現在、2020年4月にメルコリゾーツ&エンターテイメントから取得したクラウン・リゾーツ株9.99%を保有している。
クラウンは、今回の提案を継続して見極めていくと述べた。