世界的なカジノ事業者であるメルコリゾーツ&エンターテインメントのフィリピン子会社が、現地パートナーのベルコープとの間で、最大37億3,000万ペソ(約84億9,000万円)で2020年および2021年のシティー・オブ・ドリームス・マニラの土地使用権を提供することで合意した。
今回の合意の詳細は、メルコの親会社であるメルコ・インターナショナル・ディベロップメントの2020年の決算で明らかにされたもので、ここでは新型コロナウイルス感染拡大の影響により16億米ドル(約1,770億円)の損失が計上されている。
2021年3月22日に署名されたメルコリゾーツ レジャー(PHP)コーポレーションとベルコープとの間の契約では、メルコリゾーツ レジャーが支払う賃貸料の調整が行われており、2020年には約20億6,000万ペソ(約46億9,000万円)、2021年には最大16億7,000万ペソ(約38億円)の土地使用権が盛り込まれている。メルコは、適用される会計基準に基づき、2021年から2033年7月までの残りの賃貸期間にわたってこの土地使用権が承認された、と述べた。
ベルコープは、シティー・オブ・ドリームス・マニラを含む土地と建物を所有しており、株式78.7%を所有する子会社プレミアム・レジャー(PLC)を通じてメルコリゾーツ&エンターテインメント(フィリピン)に貸している。同社はまた、シティー・オブ・ドリームス・マニラから収益の一部を得ている。
同社は2020年の総決算をまだ発表していないものの、メルコとの賃貸契約による収益を、2020年9月までの9ヶ月間で20億ペソ(約45億5,000万円)とし、さらにゲーミング収益のシェアから3億2,500万ペソ(約7億4,000万円)を計上していた。
同社の2019年のゲーミングシェアは29億8,000万ペソ(約67億8,000万円)、メルコの賃貸契約による収入は26億7,000万ペソ(約60億8,000万円)となっている。
フィリピン政府が3月27日にマニラ首都圏および隣接する州で強化されたコミュニティ隔離を発令したことを受け、シティー・オブ・ドリームス・マニラは現在、少なくとも4月4日まですべての営業を停止している。