西オーストラリア州は、王立委員会による間近に迫ったクラウン調査のための委任事項を発表。同委員会には、クラウン・パースのカジノゲーミング営業権保有に関する同社の適合性および同州の規制枠組みの妥当性の調査権限が与えられている。
先月発表された王立委員会は、ニューサウスウェールズ州のバーギンレポートへの西オーストラリア州の対応である。このレポートでは、マネーロンダリングや組織犯罪との繋がりを理由に、クラウン・リゾーツはクラウン・シドニーのカジノの営業権保有に不適だと勧告されている。
金曜日に発表された委任事項によると、西オーストラリア州の王立委員会は、クラウン・リゾーツおよびその現地子会社によるクラウン・パースの営業権継続保有の適合性を調査および報告し、不適だと判断された場合には是正措置が求められる。また、「ジャンケット事業、マネーロンダリング、現金および電子取引、犯罪者のカジノ事業への潜入リスクを含む、バーギンレポートや本調査で特定された既存および生じつつある戦略的リスクに対処する」ために、現在の規制枠組みが適切に用意されているかどうかについても検討が必要である。
本調査の規制面には、西オーストラリア州のカジノ規制に関わる役員の実際あるいは認識された利益相反の特定および対処、そして懸念事項や弱点に対処するための規制枠組みの強化方法の特定が含まれる。
特に、委任事項には、委員は「特定の問題が他の調査や捜査によって過去、現在、今後十分かつ適切に対処された、またはされると満足していれば、当の問題を調査する必要はなく、また継続する必要もない」と記載されているため、西オーストラリア州の王立委員会は、昨年のニューサウスウェールズ州の調査のような包括的なものにはならないだろう。とりわけ、委員は公開されている証拠の記録を含め、バーギンレポートにすでに収められている証拠を利用できると同事項に記載されている。
中間報告書の提出期限は2021年6月30日、勧告を含む最終報告書の提出期限は2021年11月14日となっている。西オーストラリア州は、王立委員会による間近に迫ったクラウン調査のための委任事項を発表。