ナガコープが、特例となる「Hardship Relief Dividend (困難救済配当金)」を発表した。「新型コロナウイルス感染症による危機の間も変わることなく我々と共にいてくれた」と説明する「誠実な」株主に対して2020年下半期に創出された純利益の100%を還元する。
今回支払われる総額約8,100万米ドル(約88億円)、1株あたり1.88セントの配当金は、ナガコープが月曜、2020年12月期会計年度の純利益1億230万米ドルを発表した際に明かされた。この純利益を大きく貢献したのがカンボジアの統合型リゾート、ナガコープでの下半期の好調な回復となる。
20年下半期、EBITDAは上半期比で99%増、純利益は297%増となったおかげで、ナガコープの20年度GGR、EBITDAそして純利益はそれぞれ8億6,960万米ドル、2億6,520万米ドルそして1億230万米ドルにのぼった。
ナガコープは、「今日の困難にもかかわらず、当グループの長期的な成長を信じてくれた株主へのお返しとして、そしてコロナ禍においても我々とともに変わらずいてくれた誠実な株主が苦しんでいるとすれば、それを少しでも軽減させるために、取締役会は今年度の最終配当として、2020年度下半期に創出された純利益の100%という前代未聞の配当金を払い出すよう推奨している」と述べた。
カンボジア全土での最近の新型コロナの感染拡大によって、ナガワールドでは先週、従業員11人の陽性が判明し、営業を停止したものの、好調なマス市場の回復によって、同IRは2020年後半を通じて地域の同業他社を上回る業績を上げた。
ナガワールドも20年第2四半期には3カ月間休業するも、7月8日の再開後、マス市場のGGRは新型コロナ前の95%の水準にまで回復し、VIPでも少し緩やかではあるが69%まで回復している。
ナガコープは月曜、20年第4四半期、マステーブルの1日平均バイインが、7-9月期と比べて23%増の390万米ドルへと改善したと述べた。
同社は、「このゲーミング取扱高と収益の十分な回復には、かなりの規模の駐在員コミュニティが大きく貢献しており、そして一部、東南アジア(主に中国、韓国そして台湾)からの旅客が娯楽を求めてナガワールドを行きつけにしていることも後押しとなった」と述べた。