クラウン・リゾーツに、NSWカジノライセンス保有の適格性があるかどうかを調査したバーギンレポート公表による影響が出始めており、水曜朝、取締役2人が辞任した。
クラウンはオーストラリア証券取引所への報告書を通じて、ジェームス・パッカー氏のコンソリデーテッ ド・メディア・ホールディングス(CPH)から来ている取締役3人のうちの2人、ガイ・ジャランド氏とマイケル・ジョンストン氏が辞任したことを発表し、現時点での現役取締役の数は8人へと減少した。
また、同社はパッカー氏がここ数年同社に持っていた影響力に関して、コミッショナーのパトリシア・バーギン氏がレポートの中で痛烈に批評したことを受けて、同氏がすでにクラウンから身を引いていることも示唆している。
パッカー氏はCPHを通じてクラウンの36.8%の株式を保有している。
シドニー・モーニング・ヘラルドが公開した声明によると、CPHは3人目の取締役であるジョン・ポイントン氏との顧問契約も直ちに終了しており、同氏は代わりに社外取締役としてクラウンに残ることになりそうだ。
CPHの広報担当者は、シドニー・モーニング・ヘラルドの取材に対して、その結果、「CPHはクラウンの取締役会には一切関与していないことになる。
CPHのクラウン取締役会での代表の問題、そしてそれら代表とCPHの間の将来のコミュニケーションは、潜在的にILGA(独立酒類・ゲーミング局)とクラウンにとって複雑な問題であり解決が困難だった。
今日発表された策は、それらの問題を議題から外し、クラウンの取締役会が発表した改革案の実施においてILGAと協力し、模範となるカジノ事業者になるための新しい空気を送り込んでいるCPHはこれらの努力を支持する」と答えた。
ジャランド氏とジョンストン氏の辞任は、元執行役会長であるジョン・アレキサンダー氏の昨年末の引退後、クラウン取締役会の刷新が今まさに実際に進んでいることを意味している。他に、ジョン・ホルヴァート氏も辞任を約束しており、CEOのケン・バートン氏およびオーストラリアン・フットボール・リーグの元トップ、アンドリュー・デメトリウ氏というさらに2人の取締役についても、ジョンストン氏と並んでバーギンレポートの中で名指で批判されており、今後も取締役会に参加し続けることは支持されない可能性が高い。
バーギン氏は、「バートン氏、ジョンストン氏そしてデメトリウ氏に不利な調査結果が出た状況の中で、彼らが取締役とし居残りながら、クラウンがカジノ管理法の下で適格な法人へと変れるのかということについて、当局が非常に深刻な疑念を抱いているのはもっともなことだろう」と書いている。
おそらく今後の変化を予想して、クラウンは先月、スカイシティ・エンターテイメント・グループの元CEOであるナイジェル・モリソン氏を新たに非業務執行取締役に任命したことを発表していた。