ゲンティン・シンガポールの旗艦統合型リゾート、リゾートワールド・セントーサ(RWS)が月末に入場人数上限の引き上げを準備していることから、メイバンクIBリサーチが同社株を「Hold」から「Buy」へと格上げした。
シンガポールの再開計画第3フェーズの下で、RWSには2020年12月28日付で、入場人数上限を50%から65%へと引き上げることが許可される予定。一方でリー・シェンロン首相も2021年始めに特定の国との往来再開の可能性を調査することへの意志を表明している。
ゲンティン・シンガポールが、20年第2四半期に1億6,330万シンガポールドル(約127億円)の損失を計上するも、第3四半期には5,440万シンガポールドル(約42億円)の利益を報告して周囲を驚かせたことで、メイバンクのアナリスト、サミュエル・イン・シャオ・ヤン氏は、同社はそのプラスの勢いを継続できる立ち位置にいると述べた。
イン氏は、「ゲンティン・シンガポールの20年第3四半期業績は、その大部分が収容可能人数の25%で稼働していた時に生じたものだ。しかしながら、2020年9月18日以降、アトラクションはその人数上限を50%にまで引き上げることが認められた。RWSカジノも2020年10月9日以降、全ゲストを受け入れている(以前はゲンティンリワード会員に限定されていた)。従って、20年第4四半期業績は四半期比で改善するはずだ」と述べた。
イン氏は、シンガポールが2021年中に全人口へのワクチン接種を行う予定であることも指摘し、年が進むにつれシンガポール人がRWSを再び訪れるための自信を取り戻す助けになると述べた。
合わせてRWSでのVIP GGRの80%、マスGGRの50%を占めるマレーシア、中国、インドネシアが、シンガポールへの早期入国許可を与えられる予定の国に名を連ねており、イン氏は、予想される利益は好調なものになりそうだと述べた。
メイバンクは、VIPゲーミングは2021年に新型コロナ前の水準の50%に、2022年には75%に回復し、マスは来年75%、そして2022年までに全面回復する傾向にあると予想している。