ホイアナは、伝統的な文化的魅力と息を呑むような海岸の景観を活かし、特にダナンとホイアンの象徴的な中心地であるベトナム中部で観光ブームを巻き起こしてきた。
ベトナムの伝統文化が好きなら、ホイアンほど数日を過ごすのに適した場所はそう多くない。ユネスコ世界遺産に登録されている街に近いという素晴らしい立地から、「ホイアナ」の合弁事業運用機関であるホイアン・サウス・ディベロップメント(HASD)のCEO、スティーブ・ウォルステンホルム氏は、同氏の広大な新施設がこの地域の他の統合型リゾート開発と比べて優位に立てると確信している。
「当社はホイアンにとても近く、ホイアンは文化的に魅力的なベトナムを体験できる場所として世界的に知られている」と、ベトナム観光諮問委員会のメンバーでもあるウォルステンホルム氏は説明する。
「当社はホイアンと張り合おうとしているわけではない。ホイアンに近いのは事実なので、私たちのゲストがこちらを訪れた際には、文化的な体験もできる。
当社は統合型リゾートだが、ゲストには滞在期間中に地元を探索してみては、と勧めているのもそのためだ。また、こちらで2週間滞在されるのであれば、ホーチミンやハノイだけでなく、地元のビーチに足を運び、ホイアナ周辺の文化に触れることもお勧め」。
歴史的な観光スポットと白い砂浜が長く続くビーチで知られるベトナム中部に位置するホイアン、ホイアナは、クアンナム省の一部で、面積は約10,400平方メートル、人口は約200万人。そしてダナン市と境を接する。
かつて貿易港だったホイアンは、古いヒンドゥー教のミーソン聖域と並んで同省にある二つの世界遺産のうちの一つであり、チ ャム諸島のユネスコ世界生物圏保護区に隣接している。なお、チ ャム諸島は8つの小さな島々からなり、漁村、数多くのビーチ、サンゴ礁、そして多彩なシーフードが特徴。
以前はフランス、中国、日本の商人たちの寄航港だったなど民族的に多様な歴史を持ち、その様は独特で趣のある建築物に反映されている。屋根の付いた日本橋はその有名な一例であり、これは1700年代初頭に日本人駐在員が近くの中華街へ往来するために設計・建設したものだ。
ホイアンはまた、毎年3月にホイアン・ランタン祭りが開催される、最も有名なベトナムランタン発祥の地でもある。
「夜のホイアンの昔ながらの街並みは、ランタンの光で深みを帯び、きらめき、空想的になる夜ならではの美しさをゆったりと見て回ることができ、訪れた人を魅了する不思議な魅力がある」と、クアンナム省文化スポーツ観光局は言う。観光客は夜のホアイ川でボートに乗ってランタンを空に放ち、夜市で買い物を楽しみ、バイチョイなどの伝統的な遊びを試し、旧市街でお茶やコーヒーを飲み、地元の屋台グルメに舌鼓を打つのが典型的だ、と局は付け加える。トリップアドバイザーではミー・クアン(豚肉とエビの麺料理)やカオラウ(名物の麺料理)など、「世界で最も美味しい料理が食べられる旅行先トップ25」の一つとして紹介されている。
「ホイアンは建築や都会のライフスタイルの生きた博物館として見なされることが多い」と、局は主張する。
さらに北へ45分ほど行くと、ベトナム中部最大かつ人口110人以上のベトナム第5位の都市、ダナンがある。
ダナンは今でもベトナムで最も重要な港町の一つであり、絵に描いたように美しいミーケーやノンヌオックのビーチから、雄大なマーブルマウンテンに至るまで、壮観な景色で知られている。
観光の観点から見ると、ベトナム中部地域は、政府本部があり、ビジネスの中心地として賑わう北部のハノイや、アドベンチャ ーや活気に満ちたナイトライフを求める旅行客に人気の南部のホーチミンという、より有名な二都市にこれまで遅れをとってきた。
しかし、状況は変わりつつある。
2017年、関係当局はトゥボン川に架かるクアダイ橋と、ダナン、ホイアン、そしてクアンナム省東部をヌイタイン区と結ぶ海岸道路を開通させた。なお、ヌイタイン区はチューライ国際空港をその主な特色に挙げている。
現在、新たな滑走路二本を含む独自の大規模拡張プロジェクトの真っ只中にあるチューライ国際空港は、ホイアナから車で45分圏内にある二番目に主要の空港で、2025年までに年間約400万人の旅行客を迎える予定だ。
もう一つのダナン国際空港は、国際線30路線からなり、アジアの主要都市を結び、2018年の1,300万人強から昨年は1,550万人の国内外の旅行客が利用した。2019年にクアンナム省を訪れた760万人の旅行客は、年間で17%増加し、韓国、オーストラリア、イギリス、フランス、中国からの訪問が同省を訪問する最多の市場となっている。
ウォルステンホルム氏によると、ホイアナは成長し続けているこの観光の機会に今後数年間で貢献し、活用していきたいと考えているそうだ。
「ベトナム中部は現在成長中の旅行目的地であり、ホイアナはその成長に貢献し、支えていく」と同氏は言う。
「まだ十分に伝えられていないこの街の魅力はたくさんある。私はここに住んで2年半になるが、とても安心して暮らせる場所であり、とても魅力的で、アクセスしやすい場所だと感じている。
当社は地元の人々を主に雇用しており、私たちの業界はカジノやベッドメイキングだけではないので、地元の人々にこの業界で頑張ってもらいたいとも思っている。技術サービス、IT、マーケテ ィング、金融サービス、ゴルフも重点を置くべき分野なのだ。
顧客体験だけでなく、従業員の体験でもやりたいことはたくさんある。ブランドやベトナムという全体像だけでなく、私たちが提供する施設に誇りを持ってもらえるような過程やプライドを社員に与えていけば、彼らは私たちがやっている事業の責任を取ることになるので、非常に誠実なおもてなしを提供できるようになる。これこそが、当社の狙いだ」。