メルコリゾーツ&エンターテインメントの100%子会社で、マカオの統合型リゾート、シティー オブ ドリームスとアルティラ・マカオを運営するメルコリゾーツ・ファイナンスが、貸主側が今年に入って確保されたクレジット・ファシリティを取り巻く特定の財務条件コベナンツの免除に合意したと話す。
今回の免除は具体的には、新型コロナウイルスのパンデミックを乗り切れるよう流動性を向上させる狙いで取りつけられた銀行シンジケート団からの148億5,000万香港ドル(約1,994億円)のリボルビング・クレジット・ファシリティ契約に関係している。
金曜発表されたメルコリゾーツ・ファイナンスの20年第3四半期決算短信で明かされた詳細によると、その子会社であるMCOノミニー・ワンが、貸主の大半から、ファシリティ契約に含まれる財務条件コベナンツの免除に合意する旨の確認を受け取ったという。
その中には、インタレスト・カバレッジ・レシオ(連結金融費用に対する連結EBITDAの比率)を2.5対1もしくはそれ以上に、シニア・レバレッジ・レシオ(連結EBITDAに対する連結シニア債の比率)を3.5対1以下に、そしてトータル・レバレッジ・レシオ(連結EBITDAに対する連結総負債の比率)を4.5対1以下にするというそれまでの要件が含まれる。
今回の免除は2020年12月31日、2021年3月31日、2021年6月30日、2021年9月30日、そして2021年12月31日というチェック日に適用される。
メルコリゾーツ・ファイナンスは、MCOノミニーワンが、そのような同意を得たことに関連して、同意した全ての貸主に、しかるべき手数料を支払うことに合意したと述べた。
同社は7月、それまでに完了していた5億ドルの社債発行からの調達資金の一部を利用して、2020年のクレジット・ファシリティの未返済の元本額27億3,000万香港ドル(約367億円)の支払いを完了していた。
メルコリゾーツ・ファイナンスは、20年第3四半期、2億340万米ドルの純損失を報告し、9,300万の純利益からは大幅減となった。また営業収益は、87.2%減の1億7,000万米ドルだった。