ゲンティン・マレーシアが、新型コロナウイルスによる影響が続いたことによって2020年7-9月期に7億2,630万リンギット(約186億円)の損失を報告した。
パンデミックに関連した一度限りの退職手当、資産の減損そして課税繰り延べなどの様々な費用が含まれた今回の結果について、野村グループのアナリスト、トゥーシャー・モハタ氏とアルパ・アガーウォール氏は入り乱れていると説明し、旗艦施設であるマレーシアのIR、リゾーツ ワールド ゲンティンでの同四半期中の目を見張るような回復傾向について述べている。
ゲンティン・マレーシアが、英米施設での売上大幅減によってグループ全体の収益が14億2,000万リンギットへと46%減少したことを報告した一方で、RWGでは11億8,000万リンギットと34%の減少にとどまった。同様に、英国および米国部門の両方で、20年第3四半期調整後EBITDAがマイナスに転落したものの、RWGでは前年比たった21%減の4億2,470万リンギットだった。その結果、グループ全体の調整後EBITDAは55%減の3億250万リンギットとなった。
ゲンティン・マレーシアは、「当グループのレジャーおよびホスピタリティ事業は、当局からのガイダンスに従って、定員削減および厳しい衛生・安全措置を実施した状態で2020年6月半ばに営業を再開した。
今四半期の収益は19年第3四半期の水準の66%にまで回復した。RWGが前述の制限の下で営業を続ける中、当グループは一般市場と非ゲーミング部門からのビジネス取扱高の減少を記録した。それにもかかわらず、当グループの利益への影響は、19年第3四半期と比較的似た水準のビジネス量を達成した中間からプレミアム層のプレイヤー部門での回復によって軽減された」と述べた。
野村のモハタ氏とアガーウォール氏は、木曜のレポートの中で、EBITDAマージンが36%となるなどマレーシアでの結果は、「20年第3四半期に移動制限が解除された中での現地需要の回復力(これまでマレーシアでの売上の70%が現地住民からのものだった)、そしてグループが実施した費用合理化の効果を示している。
再開以来、20年第3四半期の訪問客数が前年比34%減となる中、マレーシアでは取扱高が順調に伸びた。20年第3四半期のカジノ勝ち金は19年第3四半期の74%の水準となり、VIP部門の立ち直りが他よりも早かった営業」と述べた。